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青年よ、古道を歩け!!~新人記者の熊野詣で~(6)/次々と出会えるお地蔵さん

お地蔵さんとの出会いも、古道歩きの楽しみの一つ
お地蔵さんとの出会いも、古道歩きの楽しみの一つ
熊野古道地図
熊野古道地図
青年よ、古道を歩けタイトルカット
青年よ、古道を歩けタイトルカット
 古道歩き3回目の挑戦は、田辺市本宮町の発心門王子から熊野本宮大社への約7キロ。「ゴールデンルート」と呼ばれるほど人気のあるコースという。

 世界遺産熊野本宮館から路線バスで約15分。この日のスタートは、発心門王子からである。

 熊野本宮大社の神域の入り口とされるこの王子社には、小倉百人一首の撰者として有名な鎌倉前期の歌人、藤原定家の歌碑がある。歌碑には「いりがたき みのりの門はけふ過ぎぬ 今より六つの道に帰すな」と刻まれ、はるばるとこの地にたどり着いた感動を伝えている。

 私もここまでの無事を感謝し、最後までの安全を祈願。最後の目的地である熊野本宮大社に向かって出発した。

 スタート直後は集落の舗装された道が続く。途中、木彫りの地蔵や動物に出会う。細かく彫られていてなかなかリアル。きっと近くに住む人が作ったのだろう。

 道中に、妊婦の安全を守るという「子安地蔵」や人々の歯痛を治したといわれる「歯痛地蔵」。熊野古道にはお地蔵さまが多い。

 30分ほどで水呑王子に到着。竹筒から流れる水を腕にかけると、冷たくて気持ちいい。その隣にはガイドブックで知ってから会いたかった「腰痛の地蔵」があった。高校時代に部活で痛めた腰が治るよう、地蔵の腰の割れ目に10円玉を入念に挟んだ。

 そこからは本格的な土の道だ。スタジオジブリの映画「もののけ姫」に出てくるようなコケが生えた丸太が道沿いに転がり、何の鳥か分からない鳴き声が響く。

 途中、道沿いに丸太を並べた「森のベッド」があったのでそこに腰をかけて小休憩。森林浴を堪能した。

 再び杉林が広がる道を歩き始めると、今度は赤い前かけをしたお地蔵さんが見える。行き倒れた参詣者を供養したという道休禅門地蔵だ。冬には「お地蔵さんが寒くないように」と、近くに住む女性が手作りのわら帽子をかぶせているという。その話を聞いて思わずほっこりした。

 あらためて道中の安全を祈願し、手を合わせて歩き出すと、「パンッ!」と突然発砲音が響く。思わず「ひっ」と声を上げた。さらに、進むにつれて音が大きくなる。撃たれるかと思った。しかし、その正体はけものおどし。その後も何回か聞こえてきたが、音に慣れたせいか、驚きもしなくなった。

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