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観光地、客足回復の兆し 4連休スタートで紀南地方

連休初日から続々と参拝者が訪れている熊野本宮大社(19日、和歌山県田辺市本宮町で)
連休初日から続々と参拝者が訪れている熊野本宮大社(19日、和歌山県田辺市本宮町で)
 4連休の初日となる19日、和歌山県紀南地方の観光地では、多くの観光客でにぎわう風景が見られた。新型コロナウイルス対策による国の観光キャンペーンなども後押しとなり、個人や家族連れの旅行意欲が回復してきているようだ。

 田辺市本宮町では世界遺産に登録されている熊野本宮大社そばにある世界遺産熊野本宮館の前にある駐車場が、午前9時ごろには満車になった。

 多くの観光客が続々と本宮大社を参拝。熊野古道を歩く人の姿も目立った。和歌山市から妻と訪れた男性(68)は「県と国の観光キャンペーンを利用して川湯温泉に宿泊した。今日は熊野古道歩きを楽しみたい」と話していた。

 熊野本宮観光協会によると、協会加盟の宿泊施設はこの連休中、新型コロナの感染予防で予約人数を抑えているところがあるものの、ほぼ満室という。

 担当者は「外国人客はほとんど見掛けないが、お盆あたりから観光客が戻ってきているように感じる」と話す。町内の宿泊は8月が前年同月比62%の9744人(暫定値)。コロナ禍で最も落ち込んだ5月の459人(前年同月比3%)を底に6月が2106人(同23%)、7月は4721人(同48%)と回復しつつある。

 語り部の予約も好調だ。熊野本宮語り部の会では4連休中、久しぶりの団体客を含めて11件約110人を案内する予定。参加者の体温や体調をチェックしたり、1人の語り部で案内する人数を制限したりといった感染予防対策をしているという。

 一方、気軽に語り部を利用してもらおうと、毎週日曜と祝日に開いていた「朝いち語り部」は、4月に中止したまま。再開は未定で、担当者は「予約不要なので、参加人数が当日まで把握できないのがネック」と話している。

 白浜町の白浜温泉旅館協同組合によると、加盟施設は19~21日が満室となっているところが多い。

 あるホテルの幹部は「団体客や外国人客がない点で昨年と異なるが、個人や家族で旅行を楽しみたいという人は少なくないということだろう」と話す。早い予約は夏のうちから入っていたという。

 組合に加盟していない町内のある旅館でも、19~21日は満室。「県内や近畿圏からの予約が多い。自粛を求められた〝コロナ疲れ〟の反動かもしれない」と受け止めている。

 組合によると、今秋から年内に掛けては県内の学校の教育旅行や修学旅行の予約も多いという。「(政府の)『Go Toキャンペーン』の効果が出てくるかもしれない」と期待している。

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