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飲食店にも来て 「Go To イート」効果まだ

インターネットサイトからの予約を確認する居酒屋スタッフ(和歌山県田辺市湊で)
インターネットサイトからの予約を確認する居酒屋スタッフ(和歌山県田辺市湊で)
 新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた飲食業界の支援策として政府が打ち出した「Go To イート」事業だが、和歌山県紀南地方では消費回復になかなかつながっていない。オンライン予約が浸透しておらず、参加店が少ないことも要因とみられる。


 「イート」は、事業に参加する飲食店を「食べログ」「ホットペッパーグルメ」など予約サイトを通じて利用した場合、次回使えるポイントが最大千円分付く仕組み。

 田辺市湊のある居酒屋は「少しでも売り上げを増やしたい」と参加した。ただ、今月1日に始まった「イート」の効果は限定的。「もともとオンライン予約自体が少ない。都会とは反応が違う」と肩を落とす。

 それでも、コロナの感染拡大で8月にほぼゼロにまで落ち込んだ客足は、9月以降回復傾向だという。「平日はビジネス客が多い。出張で訪れた人は『イート』の利用もある。地元の人もお得なので、気軽に使ってもらえれば」と話す。

 湊にある別の居酒屋でも「ネット予約は1日に1~2件程度。『イート』の効果は出ていない」と明かす。もともと宴会での利用が多く、団体客の減少が売り上げを直撃。秋以降も回復の兆しは見えないという。

 「うちはほとんどが電話予約で『今ならネット予約でポイントが付きますよ』とこちらから伝えることもある」と話す。ただ、当日の来店者数が予約人数より減っていることがある。「その場合、サイト側にキャンセルを伝えないといけないので、手間がかかる。客にはお得だが、現状では店側のメリットはほとんどない」とため息をつく。

 例年なら忘年会、新年会の予約が入り始める時期だが、今年はほぼゼロ。「国も市も有効な飲食店支援策を打ち出せず、空回りしているように見える」と話した。

■和歌山版イートもうすぐ

 オンライン予約が難しい人や、もともと予約客が少ない喫茶店やラーメン店などを想定し、購入額の25%が上乗せされる食事券の発行も都道県単位で始まる。例えば、1万円で1万2500円分購入できる設計。すでに販売が始まった県もあるが、和歌山は準備中だ。

 参加の飲食店は登録が必要。21日で締め切った田辺商工会議所への事前登録は59店舗だった。管内飲食店の1割程度という。食事券は11月に発売予定だが、詳細は未定。

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