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奥辺路ルート活用にテント泊ツアー検討 田辺市龍神

キャンプイベントの会場を視察する関係者ら(和歌山県田辺市扇ケ浜で)
キャンプイベントの会場を視察する関係者ら(和歌山県田辺市扇ケ浜で)
 和歌山県田辺市龍神村でまちづくりを進めている「龍の里づくり委員会」の企画部会「幻の熊野古道・奥辺路班」は、山岳信仰の道を奥辺路として活用し、観光客を呼び込む事業に取り組んでいる。トレッキングツアーにテント泊を取り入れる案について現在検討を進めている。


 奥辺路は、世界遺産の熊野古道には含まれていないが、高野山から龍神村内に入り護摩壇山―龍神温泉―丹生ノ川を経て熊野本宮大社へ続く山道。

 今ではほとんどのルートが使われていないが、奥辺路班は、歴史的な資料を掘り起こしたり地元の古老に道の存在を聞いたりして復活に努めてきた。また、これまでにウオーキングツアーの開催や、傷んだ箇所を補修する道普請などの事業を手掛けてきた。

 奥辺路は延長約80キロ。通しで歩くツアーを組むと5泊6日の日程となるが、途中の護摩壇山と果無山脈には宿泊施設がないため、テントを使う宿泊プランを検討課題の一つとして挙げている。

 奥辺路班には、実際にテントで寝泊まりしたことがないメンバーが多いため、テント泊の可能性について探ろうと、このほど田辺市扇ケ浜であったアウトドアを楽しむイベント「SHIOGORI CAMP(シオゴリ キャンプ)2020」を視察した。

 中川政寿班長(39)を含めて8人が会場を訪問。イベントを主催した「Kii Days(キーデイズ)実行委員会」の福田聖実行委員長(39)から説明を受けた。

 奥辺路班のメンバーは、会場に設営された数種類のテントなどを見学。キャンプ場の形態や四季ごとの自然環境、個人かグループなどの違いに合った、さまざまなタイプのテントや装備品があることを教わった。

 奥辺路ルートで実際にテントを張ることを想定し、アウトドアを優雅にぜいたくに楽しむグランピングや、寝袋でテントに泊まるだけのスタイルなど、どれがいいのかなどを話し合った。

 中川班長は「これから、どんなテント泊がいいのか検討していく。龍神村産の食材を使った料理や、地元の木で製作した机やいすを使うなど、龍神村ならではの泊まり方も考えていきたい」と話している。テントを使ったモニターツアーの開催も計画している。

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