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教員の「助っ人」求む 田辺市がICT支援員配置へ

田辺市の小中学校で1人1台配備されているキーボード付きタブレット端末
田辺市の小中学校で1人1台配備されているキーボード付きタブレット端末
 小中学校でICT(情報通信技術)を使った授業を充実させるため、田辺市はICT支援員の導入を検討している。業務の増える教員の「助っ人」役を担う。ICT機器に精通していることはもちろん、学校教育に理解のある人材を求めたいという。


 小中学生に1人1台の情報端末を用意する国の「GIGA(ギガ)スクール構想」で、市内の学校はすべての児童生徒にキーボード付きのタブレットを配備している。しかし、活用については学校や教員間で差があり、底上げが求められている。

 ICT支援員は授業中に機器の操作を補助したり、トラブルに対応したりするほか、分かりやすい授業や深い学びにつながる活用方法についても提案する。支援は小中39校約470人の教員全てが対象。1人につき年間約6時間を想定している。

 これまでもプロジェクターを活用した一斉学習、インターネットを利用した調査活動など、ICTを活用した授業はあった。情報端末が1人1台になったことで、今後はグループで議論した意見を整理して発表したり、共同で作品を制作したりといった活用が考えられるという。

 小テストなどはタブレットを使えば、配布や採点の手間を省ける。短縮した時間で意見交換や発表など思考力を高める活動を増やしたり、予習復習など個々の習熟度に合わせた個別学習に充てたりできるようになる。

 市教委は「ICT機器のトラブルはいつでも起こり得る。支援員がいれば、教員が授業に集中でき、メンテナンスなどの時間が減ることで、負担感の軽減にもつながる。深い学びにつなげるためにもアイデアをもらいたい」と期待している。

 市は2月26日開会の3月市議会にICT支援員の委託料として1千万円の予算案を提出する。

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