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環境保全、子育て支援を 上富田の子ども議会で提案

子ども議会で魅力あるまちづくりについて提案する児童(上富田町朝来で)
子ども議会で魅力あるまちづくりについて提案する児童(上富田町朝来で)
 上富田町の「子ども議会」が2月27日、同町朝来の町役場議場であった。町内5小学校の6年生代表13人が参加し、環境保全や子育てしやすい魅力あるまちづくりなどについて提案したり、質問したりした。

 子どもたちに、まちづくりや政治、行政に関心を持ってもらおうと町青少年育成町民会議(上羽寛会長)が2002年度から毎年開いている。町長や各課の担当職員が質問に答え、児童の意見を町政に反映することもあるという。本年度は新型コロナウイルスなどの影響で予定より1カ月半遅れて開催した。

 朝来小の酒井さくらさんが議長、岡本美晴さんが副議長を務めた。

 環境保全や美化について取り上げる児童が多く、朝来小の酒田芽依さんは、ごみの少ない町にするためにリサイクルセンターの設置を提案し、「自然環境にも優しく、地産地消も進められる」と訴えた。岡小の門松蒼介君はペットボトルや古着などの回収を提案した。町の担当者は、町だけでなく民間業者も取り組んでいることを説明し、「環境問題にもっと関心を持ってもらえるよう力を入れていきたい」と答えた。

 岩田小の小倉紗奈さんは、富田川の景観を良くするため、川の樹木や流木を切って粉砕し、チップを肥料に活用することを提案した。市ノ瀬小の玉置綾音さんは花いっぱいのまちづくり推進を呼び掛けた。

 子育て支援については、朝来小の榎本愛里さんが、子どもが熱を出した時に預かってくれる施設の開設を提案。同小の堀実紗子さんは、習い事をしやすいように「習い事バス」を走らせること、文化会館で開いてもらうことを提案した。町は「文化会館の利用は良い提案。指導者がいれば実現可能」と答えた。

 授業でSDGs(持続可能な開発目標)について学んだという岡小の小串明璃さんは「子ども食堂の開設」を提案。「町内の店や農家と連携し、賞味期限に近い食品や売り物にならないけど食べられる食材を提供してもらえれば、食品ロスも減らせる」と訴えた。

 市ノ瀬小の三栖康太郎君はインターネットを利用した上富田の魅力発信、岩田小の那須千莉奈さんは町内の見どころを外国人にも伝えられる取り組みをそれぞれ提案した。

 このほか、生馬小の吉岡伽矩君は、町が01年度から続けている「児童表彰」の良さについて取り上げ、同小の柳本彩夢さんは地区の人々とつながりを強くすることの重要性を訴えた。

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