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「国会で審議を尽くせ」

 14日のNHK番組で、与野党の幹部が放送事業会社「東北新社」の外資規制違反問題や総務省幹部らの接待問題などについて論議を交わしていた▼同社の衛星放送事業は認定時、外国資本の出資比率が20%を上回っていたことが判明。放送法に違反しているとして、武田良太総務相が認定を取り消す方針を示している▼自民党の世耕弘成参院幹事長は「(同社の幹部と総務省幹部らとの)会食によって政策が曲げられていないか、チェックする必要がある。特に外資規制をオーバーしているのに免許が認められた。これは、国会でもしっかり審議する必要がある」と指摘した▼立憲民主党の森裕子参院幹事長は、菅義偉首相の長男、正剛氏が同社に勤めていることに触れて「首相の長男を忖度(そんたく)して違法な認可を出したのではないか」と発言。共産党の井上哲士参院幹事長は総務相在任中にNTT幹部らと会食を重ねた野田聖子氏や高市早苗氏を念頭に「真相解明が大事だ」と国会招致を主張した▼日本維新の会の片山虎之助共同代表は初代の総務相。古巣をめぐる一連の問題について「大変遺憾だ。日本の官僚は優秀だったが劣化した」と述べ、「官の信頼喪失は日本の民主主義の信頼喪失でもある」と強調した▼それぞれがもっともな主張である。国会で審議を尽くし、真相を解明して、責任を問うべきである。首相や総務相にも、責任ある説明が求められる。(石)

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