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【詳報】和歌山県「命守る行動を」 感染2日連続60人超

新型コロナウイルスに関する相談窓口
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 和歌山県は18日、県内で新たに64人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。17日の67人に次ぐ、過去2番目に多い数字で、2日連続で60人超となった。会食によるクラスター(感染者集団)も発生し、県福祉保健部の野尻孝子技監は「大変危機感を持っている。県民には命を守る行動を取っていただきたい」と訴えた。


 直近1週間の人口10万人当たり感染者数は「感染爆発段階」(ステージ4)の基準25人を大きく超える36・8人。過去最多となった17日の33・8人を更新した。保健所管内別では御坊56・5人、和歌山市37・1人、岩出34・6人、新宮32・0人。田辺も27・2人と25人を超えた。

 病床は17日に15床増やし、515床としたばかりだが、近くさらに増床するという。野尻技監は「県民の命を守るために、病床を増やして全員入院を維持しているが、このままでは大変厳しくなる」と危機感を募らせた。その上で「集団で会食するとクラスターとなる危険性が非常に高く、県民にはこういうことがないようにお願いしたい。集まっての飲食、スポーツ活動なども控えていただきたい」と求めた。

■田辺管内で11人

 新規感染者の保健所管内別は和歌山市26人、田辺11人、岩出9人、新宮と橋本が各4人、御坊2人、海南1人、県外7人。

 このうち2人は、和歌山市の「古田会計事務所」の従業員。これまでに発表した人を含め、5人の感染が分かり、県は71件目のクラスターに認定した。従業員10人が12日に約2時間、市内の飲食店で、飲酒を伴う会食をしたといい、陽性となった5人も参加していた。

 田辺管内は2桁となったが、県外の人との接触によるとみられるケースが多いといい、野尻技監は「さらに増える可能性がある」と指摘。感染者が集まったような飲食店がないか調査しているという。

■妊婦の感染も増

 18日の発表者のうち、年代別の最多は20代の23人で、10~30代では41人。若年層の感染者が多い影響で、妊婦の感染も増えているという。「第4波」までは5人以下だったが、7月11日以降の「第5波」ではすでに9人になった。ワクチン接種を終えた人も含まれている。県は重症化や早産につながる恐れがあるといい、注意を求めている。

■デルタ株に置き換わり

 入院者は327人で、300人を超えるのは5月2日以来108日ぶり。病床使用率は63・5%となった。

 これまでの感染者のうち「デルタ株」によると分かった人は406人(うち確定44人、疑い362人)となった。

 「アルファ株」から、感染力の強い「デルタ株」への置き換わりが進んでいる。8月15~17日に県が感染を発表し、変異株の検査結果が判明した人のうち「デルタ株」による人は91・3%となった。

■対象者は全員陰性 新宮市職員のPCR検査

 新宮市は18日、市子育て推進課の女性職員が新型コロナウイルスに感染していたことを受けて、同課の職員ら28人にPCR検査を実施した結果、全員が陰性だったと発表した。

■串本町職員2人感染

 串本町は18日、町建設課の40代職員男性と、くしもと町立病院事務部の50代職員女性が、新型コロナウイルスに感染したと発表した。

 町は7日から職員の感染を発表しており、これで7人目。うち、建設課職員は4人目となった。

 建設課では、職員数を制限して業務をする。課内の職員は20日にPCR検査を実施し、今後2週間は3日に1回、抗原検査を実施する。また、全職員の検温について、これまでは、出勤前だけ実施していたが、今後は午後の業務開始前にもするという。

 一方、病院については、50代職員は患者や職員との接触はほとんどないため、対策を講じた上で通常診療を続けるという。

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