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分からないけど「久しぶり」 「もの忘れ川柳」入賞決まる

作品が収められた「もの忘れ川柳作品集」
作品が収められた「もの忘れ川柳作品集」
 「久しぶり 本当は誰か わからない」(最優秀賞)。和歌山県の古座川町社会福祉協議会はこのほど、誰もが身に覚えのありそうな川柳を通じ、認知症やもの忘れに優しい町を目指す「もの忘れ川柳」の入賞作品を発表した。3回目の今回は、昨年度より22人多い62人から作品が寄せられ、審査の結果、入賞20点を選んだ。

 もの忘れ川柳は、同町の在住、在勤者を対象に今年4月中旬から6月末まで募集。7~95歳の人から計144点(前回107点)が寄せられた。

 入賞作品は同町川口の町保健福祉センターなどで掲示しているほか、作品を紹介するA5サイズの冊子(76ページ)も作って同センターなどで配布している。冊子は部数に限りがある。

 町社福協の担当者は「コロナ禍でどうなるかと思ったが、3回目を迎えて取り組みが定着してきたと感じる。寄せられた作品から認知症やもの忘れを身近に感じてもらえたらうれしい」と話している。

 最優秀賞以外の入賞作品は次の通り。作者名は非公表。

 【優秀賞】爺さんや それは私の 入れ歯です▽あれやがな あれってなにや あれやがな▽買い物し 妻を乗せずに また戻る▽探し物 夫婦喧嘩の キックオフ▽杖忘れ 家にあるかと 走って戻る

 【特別賞】うるさいな 夫のいびき なつかしい▽久振り 毎日会っても ひさしぶり▽愛あれば 許せるちょっとの もの忘れ▽あんただれ 言われんように 紅をひく▽置き忘れ さがしつかれて 買い求む▽きみとぼく いつのまにやら ばばとじじ▽さあたべよ ふたをあけたら 米のまま▽財布ない 見つけた嫁が 疑われ▽探しもの 忘れてコックリ 昼寝する▽太りすぎ 食べることは 忘れません▽もの忘れ 言った言わんで 口げんか▽もの忘れ しぐさで通じる 老二人▽忘れ合い あれないこれない 怒り愛▽忘れても 友と話せば 気が晴れる

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