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コロナのPCR検査無料に 和歌山県、ワクチン打てない人など対象

和歌山県庁
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 和歌山県は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種を受けられない人や、感染拡大時に感染していないか不安な人が、薬局やドラッグストアでPCR検査などを無料で受けられるよう態勢を整える方針だ。国の政策によるもので、県は8日、関連費用を含めた一般会計補正予算案を追加提案した。


 今回の補正予算案は382億700万円(100万円未満四捨五入)を増額する議案。11月下旬に国の補正予算案が閣議決定されたのを受け、追加提案した。

 政府は、ワクチンを2回接種したことや陰性であることを証明し、他者に感染させる危険性が低いことを示す「ワクチン・検査パッケージ」を利用し、緊急事態宣言発令などの感染拡大時でも、飲食やイベント、旅行などの行動制限を緩和するとしている。

 これに伴い、国の支援を受け、県は、持病があったり、副作用を心配したりするなどの理由で、ワクチン接種を受けられない人がPCR検査や抗原定性検査を無料で受けられるようにする。さらに、感染拡大傾向になり、知事が県民に検査を要請した場合は、すでにワクチンを接種している人も含め、感染の不安がある県民の検査も無料となる。

 県は検査数を合わせて50万件と見込み、補正予算案に関連費用42億6400万円を計上した。可決されれば12月か来年1月に開始できるよう準備を進めているという。

 このことについて、細川一也危機管理監は8日の一般質問で、高田由一議員(共産、西牟婁郡)の質問に答えた。細川危機管理監は地域によっては採取した献体を検査機関に運搬する時間差が生じることや薬局などの数に地域差があることが課題だとし、「県民の検査機会が不均衡にならないよう体制づくりを迅速に進めたい」と述べた。

 補正予算案ではさらに、新型コロナで業績が悪化した旅行業界の支援を目的に、県民が県内を旅行する費用について最大半額を補助する「リフレッシュプラン」の費用として10億8千万円を計上している。

 この事業は4回目だが、今回は「ワクチン・検査パッケージ」の活用を前提とし、ワクチン接種か、検査による陰性の証明が必要になる。これまで、1泊当たり1万円としていた補助上限は、今回は5千円とし、土産物店などで利用できるクーポンは付かない。

 新型コロナ関連以外では「防災・減災、国土強靱(きょうじん)化」の推進として、道路改良や河川整備など県土整備部関係の16事業で299億1400万円、ため池整備や地滑り防止対策など農林水産部関係の11事業で17億3800万円。看護職員の月額給与を4千円、保育士や幼稚園教諭、介護職員らは9千円引き上げる費用(来年2、3月)として8億1500万円も計上している。

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