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白浜でキツネ捕獲 県内で減少傾向か、準絶滅危惧分類を検討

白浜町の山間部で捕獲されたキツネ
白浜町の山間部で捕獲されたキツネ
 白浜町の山間部でアカギツネ(イヌ科)が捕獲された。キツネが人目に付くことは珍しく、近年、その姿を見ていなかったという地域住民を驚かせた。県内に生息するアカギツネは減少している可能性があるとして県は、レッドデータブックの準絶滅危惧に分類するか否かを検討している。


 捕獲した男性によると、2月上旬、山に仕掛けたシカ用のくくりわなにかかっていた。男性は「犬がわなにかかったのかと思って近くで見たらキツネだった。この付近でキツネを見るのは約30年ぶり。もういなくなったのかと思っていた」と話す。すぐにわなを外してキツネを山へ返した。

 男性は「わなを仕掛けた周辺でよく見掛けていたウサギを最近は全く見なくなった。キツネが食べているのではないか」と推測する。

 県自然環境研究会の細田徹治会長によると、日本に生息するキツネは、北半球に広く分布するアカギツネの亜種で、北海道ではキタキツネ、本州、四国、九州ではホンドギツネと呼ばれる。肉食傾向の強い雑食性で、ノネズミやノウサギ、セミ、ノイチゴ、柿などを食べる。寿命は約10年だが、生後1年以内に60%以上が死ぬ。普段は林床や岩陰で休むが、子育て期間中だけ巣穴を利用する。アナグマに匹敵するほど穴掘りが得意という。
減少の原因は


 細田会長は「30~40年以上前までは、県内の平野部から山地に至るまで広く生息していたように思う。私が調べているのは1979年以降だが、今までに橋本市から新宮市の間で二十数例しか確認できていない。昔に比べたら激減しているのは明白。哺乳類調査の自動撮影カメラに、たまに映り込むことがあるが、めったにない」と指摘する。

 減少の原因については「さまざまな要素が複合している。餌になるノネズミは相当数生息しているので餌不足が原因とは思えない。巣穴を作る河川や土手が減少するなど、生息環境の変化は減少の一因だろう。生息場所、餌ともに競合するアライグマの存在も無視できず、アライグマによる子ギツネの捕食も考えられる」とみている。

 県は、アカギツネを準絶滅危惧に分類するか否かを決めるため「現在、情報収集している途中」と話す。

 県立自然博物館(海南市)では、キツネに関する情報を集めている。特に紀南での情報が少ないという。目撃した場合などは電話(073・483・1777)かメール(postmaster@shizenhaku.wakayama-c.ed.jp)で連絡してほしいと呼び掛けている。

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