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農地から縄文の石斧 田辺市中辺路町で出土

上部が刃状になっている石斧
上部が刃状になっている石斧
「発見現場」となった自身の農地で石斧を持つ中野文治さん。白円の辺りで見つけた=23日、和歌山県田辺市中辺路町栗栖川で
「発見現場」となった自身の農地で石斧を持つ中野文治さん。白円の辺りで見つけた=23日、和歌山県田辺市中辺路町栗栖川で
 和歌山県田辺市中辺路町栗栖川の農地で見つかった石が、8千年以上前に使われていた石斧(せきふ)とみられることが分かった。市教育委員会文化振興課によると、同様の石斧は、田辺市稲成町の高山寺や白浜町内2カ所でも出土しているが、この時代の石斧は県内でも少なく貴重という。

 石斧を見つけたのは中辺路町栗栖川の中野文治さん(81)。2018年2月ごろ、自宅近くの農地にビニールハウスを建てようとした際、枠組みになる金属製のパイプを差し込むため、つるはしで地面を掘っていた時に、深さ20センチほどの地中で見つけた。「人の手を加えたような跡があったので『石器ではないか』と思った」と振り返る。

 しかし、見つけた後は入退院を繰り返していたことなどから、自宅に置いたままになっていた。石器の正体が気になっていたため、このほど紀伊民報に連絡した。

 文化振興課の中川貴参事(58)によると、この石斧は、たたき割りながら厚さを調整し、刃にする部分を砥石(といし)状の物で磨いた「刃部磨製石斧(じんぶませいせきふ)」。縄文草創期~縄文早期(1万5千年前~8千年前)のものとみられるという。

 幅6センチ、長さ14センチ、厚さ3センチほどの大きさから「木を切るために使われたのではないか」と話す。直接持つのではなく、柄を付けて使ったようだ。

 石斧を預かった中川参事は今後の活用について「県に報告した後、市内にある歴史民俗資料館での展示を考えたい」と話している。
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