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「大きくなってね」 園児がクエの稚魚放流

波打ち際でクエの稚魚を放流する園児(5日、みなべ町堺で)
波打ち際でクエの稚魚を放流する園児(5日、みなべ町堺で)
 みなべ町南道、みなべ愛之園こども園の5歳児35人が5日、同町堺の海岸でクエの稚魚を放流した。泳ぎ出した稚魚を「大きくなってね」と見送った。

 地元の紀州日高漁協南部町支所が毎年、夏にヒラメ、秋にクエの稚魚を放流しており、それに合わせて町内の園児に漁業や自然保護の大切さを学んでもらおうと2018年から、放流体験を企画している。

 放流したクエは8月下旬に県栽培漁業協会の南部栽培漁業センター(串本町)から提供を受け、体長約10センチまで育った稚魚。約9500匹を組合員が漁船で沖合まで出て放ち、一部を園児が放流した。

 園児は稚魚への餌やりを体験した後、近くの海岸「森の鼻」まで移動し、バケツに稚魚を約10匹ずつ入れてもらい、浜の波打ち際に一列に並び、波が打ち寄せてくるのに合わせて放った。

 組合員の向井一二さん(58)によると稚魚は順調に育てば6、7年ほどで5キロほどに育つという。向井さんは「大きくなるようたくさん餌をあげてね。クエはおいしい魚なので、家でも食べてみて」と呼びかけていた。

 有本蒼唯君は「魚は好きで、釣りにも連れて行ってもらっている。クエを触るとつるつるして気持ち良かった。元気に大きく育ってほしい」と話していた。

 放流の前には、町幼児教育室の職員から話を聞き、海の生き物や環境を守ることの大切さを学んだ。

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