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カニやキノコなど追加 和歌山県レッドデータブック改訂

絶滅危惧1類に分類されたシオマネキのペア(奥が雄)
絶滅危惧1類に分類されたシオマネキのペア(奥が雄)
絶滅危惧2類として分類されたシイノトモシビタケ
絶滅危惧2類として分類されたシイノトモシビタケ
 和歌山県は10年ぶりに、県内で絶滅の恐れのある野生生物をリストアップした県レッドデータブックを改訂した。新たにカニなどを含む「その他無脊椎動物」とキノコなどの「菌類」を追加し、10分類群1655種とした。写真も多用している。県のホームページで公開しており、冊子版は来年2月ごろに出る予定。


 改訂後の分類群は、その他無脊椎動物と菌類以外に、哺乳類▽鳥類▽爬虫(はちゅう)類▽両生類▽魚類▽昆虫類▽貝類▽植物となった。

 追加された「その他無脊椎動物」には、田辺市新庄町にある内之浦干潟親水公園のシンボルになっているシオマネキ(スナガニ科)が、絶滅の次にランクが高い絶滅危惧1類に分類されている。「菌類」では紀南の沿岸林で光を放つシイノトモシビタケ(ラッシタケ科)が絶滅危惧2類とされた。

 県レッドデータブックは、2001年に「保全上重要なわかやまの自然―和歌山県レッドデータブック―」として発行。その後、自然環境の変化に伴い選定を見直して12年に改訂版を出した。

 22年改訂版は、16年から各分野の専門家が参加して「生物多様性和歌山戦略推進調査会」を設置、改訂作業に取り組んできた。「保全上重要なわかやまの自然環境」の項目では、「植物群落」と「地形・地質」に加え、貴重な動植物が多く生息・生育するエリアを「生物多様性保全上注目すべき地域」として解説している。

 問い合わせは県自然環境室(073・441・2779)へ。

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