和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

南部梅林もうすぐ見頃 週末中心に多彩な催し

上南部中学校の生徒が舞台で紀州梅林太鼓の演奏を披露(和歌山県みなべ町晩稲で)
上南部中学校の生徒が舞台で紀州梅林太鼓の演奏を披露(和歌山県みなべ町晩稲で)
梅林公園では猿回しの披露も
梅林公園では猿回しの披露も
松下恭子さんが流木などで作ったえと「卯」の作品
松下恭子さんが流木などで作ったえと「卯」の作品
上南部小学校の児童が描いた梅林の風景画が展示されている
上南部小学校の児童が描いた梅林の風景画が展示されている
 「一目百万、香り十里」と称される日本最大級の観梅の名所「南部梅林」(和歌山県みなべ町晩稲)で、梅の花が咲き始めた。今週末は三分咲きで、15日からピークを迎えるとみられる。園内では、週末や祝日を中心にさまざまなイベントが催されている。梅にちなんだ作品展示や物産、飲食物の販売もあり、運営する梅の里観梅協会は「梅の花を香りとともに堪能して」と呼びかけている。


 コロナ禍の影響により3年ぶりの開園。恒例の梅の種飛ばしや梅料理の試食、梅酒の試飲会は感染予防の観点から実施しない。

 それでも梅林公園にある舞台で、4日には上南部中学校2年生29人による紀州梅林太鼓の演奏、5日にはみなべジュニアバンドによる演奏があり、大勢でにぎわった。両日とも日本伝統芸能の猿回しも披露された。和歌山市出身のトレーナー、松原紬さんと猿の「こうめ」のコンビ「かざぐるま」が、軽快なパフォーマンスを繰り広げ、来場者を楽しませた。

 今後、週末や祝日を中心に日替わりで梅林エクササイズや梅音頭、歌う紙芝居、梅舞(プラリズム)によるよさこい踊りが披露されるほか、餅まきも予定されている。猿回しは10日から連日(雨の場合は中止)あるという。

 梅林内の小殿神社の近くでは、上南部小学校の児童が描いた梅林風景の水彩画や、梅の歴史や地域の生き物などを調べてまとめた作品のほか、梅林フォトコンテストの応募作品が展示されている。


■えと「卯」の作品 今年も松下さん制作

 舞台横には今年も、流木や梅の枝で作ったえとの作品が展示されている。

 作ったのは、同町埴田のイラストレーター、松下恭子さん(44)。2018年から始め、21年は梅林が開園しないことが早い段階で決まったために見送ったが、それ以外は毎年作って展示している。

 今年は「卯(う)」。「鳥獣人物戯画」に描かれているウサギをモデルに、破魔矢を射る姿を作品にした。高さは約1・8メートルあり、流木で形を作り、弓矢は梅の枝を使っている。その他、町内や田辺市内の子ども4人が流木で作った子ウサギの作品も、一緒に並べている。

 松下さんは「悪い物を射貫いて、幸せを招くという思いを込めて作った」と話している。



 梅林の開園時間は午前8時~午後5時。入園料は中学生以上300円、小学生100円。詳細は梅の里観梅協会のホームページで確認できる。問い合わせは協会(0739・74・3464)へ。

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