和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

和歌山は「人と自然が魅力」 知事とさだまさしさんらがトーク

岸本周平知事(左端)と「ふるさと」「和歌山」をテーマにトークするさだまさしさん(左から2人目)ら=和歌山県田辺市の紀南文化会館で
岸本周平知事(左端)と「ふるさと」「和歌山」をテーマにトークするさだまさしさん(左から2人目)ら=和歌山県田辺市の紀南文化会館で
 岸本周平和歌山県知事が、歌手のさだまさしさんやデザイナーのコシノジュンコさんらと「ふるさと」「和歌山」について語るイベントが22日、田辺市の紀南文化会館であった。岸本知事をはじめ、ゲストは「南紀は人と自然が魅力」と口をそろえ、魅力を生かしたイベントの提案も飛び出した。

 紀南の発展につなげようと企画した「知事と語ろう どうする和歌山の文化と芸術」で、実行委員会が主催、紀伊民報など後援。トークとコンサートの2部構成で、大ホールが満員になった。

 岸本知事を囲むトークには、さださんとコシノさん、みなべ町出身の歌手川島ケイジさん、和歌山市出身のバイオリニストで元東京芸術大学長の澤和樹さんが出演した。

 さださんは「長崎出身だが、ふるさとの魅力は食と人のつながり。和歌山市でのコンサートは5年くらい(間隔が)空くこともあるけれど、南紀は仕事以外でよく訪れる」と告白。「南紀は人がいい。熊野灘を見て育っているから、態度が大きい。人間が太いのかな。とにかく安心感がある」と笑わせた。

 コシノさんは「大阪の岸和田市出身だが、和歌山は近くて遠いと感じていた。南紀白浜空港を利用するようになって距離が縮まった。高野山も熊野もいいが、南紀の自然が素晴らしい。橋杭岩は誰がつくったものでもない造形美。(串本町の紀伊大島沖で)遭難したトルコ軍艦のエピソードも物語性が深い。もっと知ってもらいたい」と熱弁を振るった。

 川島さんは「青い空や広がる海、山々。当たり前にあった自然が、いかに素晴らしいか東京に出て実感した」、澤さんは「和歌山の魅力に気付いたのは30、40代になってから。若い時からもっと知ってもらいたい」とふるさとを語った。

 岸本知事も「48歳で和歌山に戻ってきて、あらためて良さに気付いた。知事選では南に行くほど人がいいと感じた。応援を頼むと『よく来てくれた』と歓迎される。和歌山市だと『忙しいのに』と言われてしまう」と笑った。

 コシノさんは「橋杭岩で花火を見たい」、川島さんは「和歌山でもっと音楽イベントをしたい」と提案。岸本知事は「ぜひやりましょう」と快諾した。

 コンサートには、さださんと川島さん、澤さんが出演。さださんは今年デビュー50周年で、6月からの記念全国コンサートに先駆け、田辺で歌声を披露した。

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