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梅収穫ワーケーション みなべ町で7月までの3カ月間

切り落とした木の枝を機械で砕いていく「梅収穫ワーケーション」の参加者ら=和歌山県みなべ町西岩代で
切り落とした木の枝を機械で砕いていく「梅収穫ワーケーション」の参加者ら=和歌山県みなべ町西岩代で
 首都圏の人らが、梅の収穫に関する仕事を手伝いながら自身の仕事もする「梅収穫ワーケーション」が今月、和歌山県みなべ町で始まった。昨年に続く企画で、今年は期間を延ばす。参加者と梅農家の双方にメリットがあるとして、主催者は広がりに期待している。


 一般社団法人「日本ウェルビーイング推進協議会」(沖縄県)が、参加希望者と受け入れる梅農家の窓口になっている。

 昨年は収穫時期の6月だけだったが、準備や収穫後の作業にも携わろうと、今年は7月までの3カ月間を対象期間にした。

 昨年は町内の梅農家11戸が計123人(延べ240人)を受け入れた。今年は19戸が手を挙げており、現時点で約100人が参加を予定している。

 滞在期間は参加者によって異なり、何度も来訪する人もいる。無報酬で、交通費や宿泊費は自己負担。

 団体の代表理事を務める島田由香さん(49)=東京都=によると、昨年の参加者からは「体は疲れたが心がすっきりした」とか「仕事に対するモチベーションが上がった」という感想が聞かれた。梅農家側からも「いろいろな人たちと携われて、今までで一番楽しい収穫作業だった」などという意見が出たという。

 1日からの参加者は、みなべ町西岩代の尾﨑慎哉さん(40)の梅畑で汗を流している。地面にネットを敷く前の草刈りや肥料まきのほか、獣害対策として金網を設けるために防風林の枝打ちもした。

 東京都青梅市から参加した会社役員の田中シュナイダー茜さん(36)は8日、「無心で取り組める仕事ばかりなので心地よい。6月には収穫作業にも来るつもり」と笑顔で話した。

 今年初めて参加者を受け入れた尾﨑さんは「(仕事を教えるので)手間がないかと言えばそうでもないが、説明することで自分の中での理解も深まる。一緒に仕事をすると会話も生まれるので、楽しくできている」と手応えを語った。

 島田さんは「(希望者と梅農家の)バランスを取りながら、発展させていきたい。まずは取り組みを知ってもらうことが大切」と話す。自身も参加者の一人で、体験した様子は撮影し、動画を交流サイト(SNS)で発信している。

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