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ロケットの串本でNASAプログラミング大会

 2021年に民間初の小型ロケット発射場の設置が予定される和歌山県串本町で、19、20の両日、米航空宇宙局(NASA)が毎年世界の各会場で同時に開くプログラミングのコンテストが開かれることになった。県内では初めての開催。

 串本会場を主催する実行委員会の宮内隆行委員長(53)=串本町=は「今後地元で毎年開き、和歌山の優秀な人材を発掘したい。ハイテクな町の雰囲気をつくっていきたい」と語った。

 NASAが2012年から開催する「NASA Space Apps Challenge(ナサ スペース アップス チャレンジ)」。昨年は国内6会場を含む75カ国200会場で1万8千人が参加して開かれた。今年は国内では、串本町を含め、横浜市や札幌市、大阪市など約10会場で予定されている。

 このイベントは、参加者が3~5人のチームを組み、NASAが公開するデータを使用し、五つのテーマから一つを選んでアプリケーションなどを開発。各会場で使いやすさや発想、デザインなどを審査し優秀作品を決定、NASAに提出する。NASAは世界から提出された各優秀作品について最終審査し、最優秀チームを招待する。これまで国内から招待された例はないという。

 五つのテーマはNASAデータを使って海を監視し、理解する方法を問う「地球の海」のほか「私たちの月」「近くと遠くの惑星」「星々へ」「この世界で生きていく」。

 県内では串本町の県立潮岬青少年の家を会場に、実行委員会が主催し、県と串本町が後援する。実行委員長の宮内さんは愛知県出身で串本町在住。世界中で使用されるホームページ作成ソフト「Word Press(ワードプレス)」開発者の一人で、現在は「地域活性化ICT利活用研究会」理事長やウェブ地図開発会社の社長を務める。

 宮内さんは以前から串本町での開催を模索。今年、小型ロケット発射場設置が決定したのをきっかけに、NASAに申請して決まった。県内外から大人や中高生だけでなく、小学生の参加も予定されているという。審査員は宇宙航空研究開発機構(JAXA)の衛星システム開発統括や大学教授ら4人が務める。

 宮内さんらは9日、県庁の仁坂吉伸知事を訪問し、串本町での開催を報告した。

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