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津波に備え高台へ 和歌山県のすさみ病院が移転、11月1日に開院

完成間近の新しい国保すさみ病院(和歌山県すさみ町周参見で)
完成間近の新しい国保すさみ病院(和歌山県すさみ町周参見で)
 高台へ新築移転している和歌山県すさみ町周参見の「国保すさみ病院」の完成が間近となっている。町は30日に完成式、11月1日に開院を予定している。


 南海トラフ巨大地震で想定される津波被害に伴う、公共施設の高台移転計画として移転する。周参見保育所、すさみ消防署などが入る防災センター、給食センターに続き4例目。移転計画は病院の完成で一区切りを迎える。

 新しい病院の場所は、紀勢自動車道すさみインターチェンジ近くの高台(海抜8・6メートル)で、防災センター、保育所などが隣接している。

 現在の病院がある場所(すさみ町周参見)は海抜5・9メートル。周参見川沿いで、南海トラフ巨大地震で想定される津波の浸水区域内にある。

 新しい病院は、鉄骨2階建てで、延べ床面積は約2800平方メートル。診療科は現在と変わらず、内科、外科、リハビリテーション科。病床数25床。駐車台数48台。昨年4月末に着工した。建設費は約13億円。

 現在の病院は、鉄筋コンクリート3階建てで、築約50年。2010年に耐震補強工事をしている。建物は移転後も活用する予定だが、具体的な方法は決まっていないという。

 すさみ病院の医師は、常勤5人、非常勤3人。昨年度の入院患者は延べ3387人で、外来患者は延べ1万7215人だった。

■30日に完成式

 完成式は30日午前9時半からで、式典終了後には餠まきと施設見学を予定している。町は新しい病院の内覧会を10月29日に開く。

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