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種子研究会の40周年を記念 和歌山市で講演会

種子生理生化学研究会の講演会で、研究会の歴史について話す原田久也顧問(和歌山市で)
種子生理生化学研究会の講演会で、研究会の歴史について話す原田久也顧問(和歌山市で)
 本紙「故郷への便り」の執筆者の一人で、和歌山県田辺市中屋敷町出身の元千葉大学教授、原田久也さん(80)らが創設した「種子生理生化学研究会」の40周年を記念した「公開講演会」がこのほど、和歌山市の和歌山商工会議所であった。

 講演会は研究会と和歌山大学食農総合研究所の共催で、約60人が出席した。

 研究会の顧問を務める原田さんは、研究会の歴史について講演した。研究会は原田さんら5人が世話人となって、1979年に発足。それまで育種学会や作物学会、植物学会などで種子を対象にしてきた研究者が集まって議論する場を毎年設け、多くの共同研究が生まれたという。

 原田さんは「種子の生物学が進歩していて、新しい加工技術が開発されているし、種子成分の健康機能性の情報も蓄積されてきた」と話した。

 研究会は、過去に2度、種子のさまざまな分野の最先端の成果を取り入れた本を発行しているが、それから10年たっているとし「種子研究会の意義を確認するためにも、最先端の情報を含めた本の出版が重要だ」と若手研究者に呼び掛けた。

 原田さんは東京大や千葉大で大豆研究に携わり、茨城県つくば市の農業生物資源研究所では、大豆ゲノム研究チームのチーム長を務めた。今年3月には「世界大豆研究会議」から日本人で初めて表彰された。

 講演会では原田さんのほか、県内外の大学教授や研究員らがそれぞれの研究内容について話した。

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