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センバツ田辺高に支援の輪 卒業生や元監督、市民らから寄付続々・和歌山

田辺高校甲子園出場実行委員会に寄付金を手渡す塩地隆三さん(左)=和歌山県田辺市学園で
田辺高校甲子園出場実行委員会に寄付金を手渡す塩地隆三さん(左)=和歌山県田辺市学園で
寄付金を手渡した「さんいち会」の愛須貴志さん(右)と野球部の田中格監督(中央)、西嶋淳校長=和歌山県田辺市学園の田辺高校で
寄付金を手渡した「さんいち会」の愛須貴志さん(右)と野球部の田中格監督(中央)、西嶋淳校長=和歌山県田辺市学園の田辺高校で
 第96回選抜高校野球大会に21世紀枠で出場する和歌山県の田辺高校野球部に、卒業生や市民らの支援が相次いでいる。同校の同窓会や野球部OB会らでつくる「田辺高校甲子園出場実行委員会」(長嶋雄一会長)は、野球部への支援や応援にかかる費用の寄付を募っている。

■塩地さんが100万円 学校の図書費にも寄付

 田辺高校の第20回生で名古屋市在住の塩地隆三さん(75)が22日、田辺市学園の同校を訪れ、甲子園出場実行委に100万円を寄付した。塩地さんは「日頃の地域貢献や部員たちの姿勢が評価されて21世紀枠の出場校に選ばれたことに感銘を受けた」と話した。

 塩地さんは住宅や不動産関係の会社の代表取締役会長で、東海和歌山県人会の会長を務めている。母校の76年ぶりの選抜大会出場を知り「恩返しがしたい」と、個人で寄付することを決めたという。塩地さんは学校にも図書購入費として100万円を寄付した。

 22日は校長室で贈呈式があり、塩地さんは「高校在学中に父親を亡くして苦労したが、先生たちにお世話になった。田辺の甲子園出場が恩返しをするきっかけになった」と話した。実行委副会長で野球部OB会会長の小山裕史さんは「遠方からお越しいただき、ご恩返しをしたいというお気持ちに感激しました」、西嶋淳校長は「教育環境のさらなる充実に向けて大切に使わせていただきます」と感謝した。

■元監督ら第31回生も

 田辺高校を1979年に卒業した第31回生でつくる「さんいち会」(竹辺志朗会長)は20日、田辺高校野球部に金一封を寄付した。

 第31回生で、田辺高野球部元監督の愛須貴志さん(63)が田辺市学園の同校を訪れ、西嶋淳校長と野球部の田中格監督に「少しでもお祝いができたら」と寄付金を手渡した。

 田中監督は同校野球部のOBで、高校で愛須さんの指導を受けた。

■市が500万円補助 甲子園出場実行委に

 田辺市は、田辺高校野球部の応援にかかる経費を補助する方針を示した。甲子園出場実行委員会への補助金500万円を盛り込んだ本年度補正予算案を3月市議会に提出する。

 甲子園への応援バスの費用や備品の購入費などを補助する。田辺高が1995年夏の甲子園に出場した時も市が補助したという。

 甲子園には1回の応援でバス50台ほどが出る見込みといい、市は「市を挙げて応援していきたい」と話している。
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