和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

「復興の桜」で花見会

 2011年9月の紀伊半島大水害で大きな被害のあった和歌山県田辺市伏菟野の土砂崩れ跡地で31日、復興を願って住民らが植樹した桜の下で「花見会」が開かれる。午前11時ごろから各自で持ち寄った飲食を楽しんだ後、正午から餅まきをする予定。

 伏菟野区では当時、大規模な土砂崩れが発生し、民家6戸が全壊、5人が亡くなった。

 県の復旧工事は15年に完了。桜とモミジの植樹は、復旧した跡地を彩り元気な伏菟野を取り戻そうと、工事が終盤に差しかかった14年から始めた。住民らでつくる「伏菟野の明日を考える会」が中心となり、これまでソメイヨシノ約470本、モミジを約150本植えた。昨年にはクマノザクラ20本とカワヅザクラ15本を植えた。

 災害当時の区長で、明日を考える会世話人の谷口順一さん(74)は「被災した当時を思うと、よくここまで来たな、と感無量。ぜひ多くの方に、元気になった伏菟野に来てほしい。能登地震で被災した方々も勇気づけることができれば」と話している。

 問い合わせは谷口さん(090・7110・0972)へ。

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