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児童精神科医の不足解消へ 和歌山・紀南の保護者有志が嘆願書を知事に

岸本周平知事(右)に1万1174人の署名を添え児童精神科医不足解消の嘆願書を手渡す西脇潤さん=4日、和歌山県庁で
岸本周平知事(右)に1万1174人の署名を添え児童精神科医不足解消の嘆願書を手渡す西脇潤さん=4日、和歌山県庁で
 発達障害や心の問題を抱えた子どもを診察する「児童精神科医」の不足解消に向け、南紀はまゆう支援学校(和歌山県上富田町岩田)の保護者有志が4日、岸本周平知事に約1万1千人分の署名を添えた嘆願書を提出した。岸本知事は「重く受け止めている。同じ方向に進む仲間として取り組みたい」と述べた。

 児童精神科医は幼児期の発達診断、障害認定、各種サービスへの診断書の添付、教育機関への意見書の記載など、子どもや家族が必要な支援を受けるために重要な役割を担っている。青少年のメンタルヘルスケアでの重要性も増している。

 紀南では南紀医療福祉センター(上富田町岩田)に専門医2人が常勤していたが、昨年12月末に1人が病休となり、復帰のめどが立っていない。現在は週1回非常勤医1人の派遣を受けて対応している。

 保護者らは「診療だけでなく、福祉サービスを受けるため助言してくれていた医師の不在は不安」「子どもの成長過程を見守ってくれる地域医師が必要」「医師のおかげで、子どもの障害を受け入れることができた。同じ支援を受けられない親子はどうなるのか」とそれぞれの立場で、児童精神科医の必要性を訴えた。

 1月後半から3月半ばまでの署名活動では1万1174人分が集まった。田辺・西牟婁を中心に、新宮・東牟婁からも約2千人分が寄せられている。署名活動を通じ、児童精神科医への関心が広まったという。

 岸本知事は「障害者福祉、医療で政府に言いたいことは山ほどある。日本は遅れているのに、マスコミも報道しないので知られていない」と指摘し、「県立医大で(県内で勤務する)地域医療枠が大きくなっている。児童精神科医もしっかり育てたい。明日、明後日の医師確保には手だてが必要だが、自転車操業にはしない」と展望を述べた。

 保護者有志代表の西脇潤さんは「前向きに受け止めてもらえ、うれしい。精神科医育成はもちろん、全国の医師に和歌山の魅力をアピールし、『住みます芸人』ならぬ『住みますドクター』を実現してほしい」と話した。

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