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輝け!三川地域 住民が活性化組織結成、和歌山・田辺市

過疎が進む地域の活性化を目指して結成した「輝け三川」のメンバーと農業体験をするブドウ畑(和歌山県田辺市熊野で)
過疎が進む地域の活性化を目指して結成した「輝け三川」のメンバーと農業体験をするブドウ畑(和歌山県田辺市熊野で)
「輝け三川」が交流拠点として活用することを計画している「豊原会館」(和歌山県田辺市面川で)
「輝け三川」が交流拠点として活用することを計画している「豊原会館」(和歌山県田辺市面川で)
 和歌山県田辺市三川地域の住民が、地域の活性化に取り組む組織「輝け三川」を結成し、活動を始めた。農作業などの体験を提供したり、新たな交流拠点を設けたりして関係人口を増やし、過疎が進む地域の再生を目指す。取り組みのスタート記念イベントを25日、参加者を募って開催する。


 三川地域は2005年5月に市町村合併した旧大塔村の一部で、今年3月末現在の人口は205人。合併直前と比べると半数以下になっており、人口減少が深刻だ。

 一方で近年、地域を盛り上げようという動きも活発化。大手食品メーカーを退職してふるさとに戻ってきた高垣敬さん(63)=田辺市面川=が20年からワイン造りに向けたブドウの栽培を始めた。22年7月には紀伊半島大水害(11年)を受けて閉鎖していた同市熊野の「百間山渓谷キャンプ村」の営業が再開した。

 昨年からは、地元の日向崇人さん(63)=同市合川=も殿山ダムの貯水湖をボートで遊覧する観光事業を始めており「資源を連携させることで関係人口を増やしたい」との声が高まり、三川地域を挙げて活性化に取り組む組織を設立することになった。メンバーは三川地域の各区長や住民有志の計12人で、会長には三川区長会の谷口秀寛会長が就いた。

 具体的な活動として、まずは高垣さんのブドウ畑を活用した農業体験を始める。さらに、景勝地の百間山渓谷に向かう道沿いにある「豊原会館」を、物産の販売やカフェなどを備えて来訪者や地域住民が交流できる活動拠点として整備する。イベントに参加した人には「輝け三川村民」の会員になってもらい、会員向けの特典を用意したり、農産物をネットで購入できたりといったことも計画しているという。

 事務局を務める面川区長の高垣さんは「まず三川に来て、自然に感動して好きになってもらいたい。その上で地域住民と交流をして汗を流し、『第二のふるさと』として地域の再生に取り組む仲間になってくれたらうれしい」と意気込んでいる。

 スタート記念イベントは25日午前10時~正午、キャンプ村にある緑の学習館と近くのブドウ畑で開く。雨天決行で、定員は先着30人。

 最初に活動の趣旨について説明した後、ブドウ畑を見学する。参加費は無料だが、三川棚田米を使ったおにぎりなどの軽食を有料で用意する。

 問い合わせ、申し込みは高垣さんの電子メール(t.takagaki.nh@icloud.com)か電話(090・1670・9671)へ。

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