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新しい挑戦、元教諭が個展

作品を紹介する大木ジョージさん。大阪芸術大卒。和歌山県美術家協会員、田辺市美術展審査員。顧問をしていた南部高校美術部は、毎年さまざまな美術展で受賞していた
作品を紹介する大木ジョージさん。大阪芸術大卒。和歌山県美術家協会員、田辺市美術展審査員。顧問をしていた南部高校美術部は、毎年さまざまな美術展で受賞していた
 和歌山県田辺市南新町のギャラリー「ユリイス」で10日から、元高校美術教諭の大木ジョージ(本名・譲司)さん(60)=みなべ町=のアート展「%90 New Challenges(ニュー チャレンジズ) 響」が始まる。フルイド(流動体)アートの抽象画約50点と立体3作品を展示する。15日まで。入場は無料。

 大木さんは高校生の頃から人物の彫刻など立体の具象作品を専門に取り組んできた。「大きな作品だと制作期間は半年。何度でも修正して思い通りの作品を作れるのが魅力」と話す。一方で、平面の抽象作品に挑戦したいとの思いもあり、教員退職を機に1年前から始めた。個展は今回が初めて。

 フルイドアートは、液体である絵の具の流動性を利用して、制作する芸術作品。顔料を混ぜた絵の具を紙コップに入れて、キャンバスに垂らして描く。

 「書道と同じで、修正が利かない一発勝負。色の混じり具合や生まれる模様など偶発性の要素もあり、思い通りにいかないことも、想像を超えた作品に仕上がることもある。まだ100%納得できる作品はなく、これからもできないかもしれない」と立体作品とは真逆の魅力を語る。

 「フルイドアートは色と色の出会いから生まれる。作品展でも訪れた人と作品、訪れた人同士の出会いから、また新しい何かが響き出せばうれしい」と期待する。

 顧問をしていた南部高校美術部は、文化祭で販売したポストカードの売り上げをユニセフに寄付していた。今回も作品を販売し、収益の90%は子どもの支援活動をしている団体に寄付する。「1人で文化祭を続けている感じ。教え子にも来場してもらって、一緒に楽しんでほしい」と笑った。

 展示は午前11時~午後6時(最終日は午後5時まで)。問い合わせはユリイス(0739・33・9609)へ。

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