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キャッシュレス決済、串本でも広がり

対応する複数のキャッシュレス決済を表示したレジ(和歌山県串本町串本で)
対応する複数のキャッシュレス決済を表示したレジ(和歌山県串本町串本で)
 昨年10月に消費税増税に伴うキャッシュレス決済のポイント還元事業が始まって3カ月。和歌山県串本町でもキャッシュレス決済が広まっている。以前は観光事業者やチェーン店が主だったが、個人経営の小売店や飲食店にも拡大。利用者の年代も幅広くなっているという。

 串本町商工会によると、小売り・サービス業の会員のうち約3分の1に当たる100事業者ほどがキャッシュレス決済を導入している。スマートフォンによるQRコード決済が増えているという。

 観光客が主な客層のダイビングショップは事業者の大半が導入している。「ポレポレ@シー」(串本町串本)は、昨年9月から各種QR決済やクレジットカードを導入した。「現金とキャッシュレスの比率は6対4程度。単価が高いので、QR決済よりクレジットカードが多い」と話す。

 小売店はQR決済のみ導入している店が多い。パン店「gigi」(同町串本)は「現金派の方が多いけれど、QR決済も一定数いる。利用者はスーパーで日常的に使っている人で、固定されている」という。

 キャッシュレス「デビュー」はなじみの店で、という人もいる。飲食店「たい島」(同町西向)は「うちで初めてQR決済を利用する常連客は多い。ここなら、スタッフが手伝えるし、レジに行列ができないから自分のペースで支払える」と笑う。一度利用すると、次回以降もスマホで支払う人がほとんどだという。

 ただ、さらにキャッシュレス化が進むかは不透明だ。「QR決済だけでなく、クレジットカードの導入も検討する」という店がある一方、「QR決済も(店が決済業者に支払う)手数料が高くなればやめることも考える」と慎重な店もある。

 ポイント還元事業についても、不満の声は少なくない。ある事業者は「昨秋から申請しているのに、1月に入っても登録されない。6月までの期間限定なのに、いつまでかかるのか」とため息をついた。

 串本町商工会は30日に事業者、利用者双方を対象にしたキャッシュレスの勉強会を企画している。

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