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2月上旬にも満開? 暖冬で梅の開花早まる

満開近く花が咲いた梅の園地(28日、和歌山県みなべ町晩稲で)
満開近く花が咲いた梅の園地(28日、和歌山県みなべ町晩稲で)
 和歌山県みなべ町では梅が満開近い木もあるなど、開花が早く進んでいる。JA紀州によると暖冬や雨の影響で昨年に比べて15~20日程度早く、このまま進むと、早い所で2月後半には実が見えてくるのではないかという。

 同JAみなべ営農販売センターによると、27日時点で同町晩稲でも、満開近い園地もあれば、北向きでは咲いていない所もあるなど、ばらつきはあるという。高城や清川地域など山間部でも咲いている園地がある。

 同町東岩代の農家(61)は「例年に比べると1週間くらい早い」、同町東本庄の農家(45)も「ここ2、3日でだいぶ花が開き、自分の畑で三、四分咲きの所もある。近年では早い方だと思う」という。

 南部梅林を運営する梅の里観梅協会によると、28日現在で全体には一、二分咲きに。若木では五分咲きのものもあるという。2月中旬ごろが満開時季だと見込んでいたといい「昨年より1週間から10日くらい早いのではないか。こんなに早いことは近年なかった。2月後半には花がないかもしれない。イベントも組んでいるし、集客にも影響するし心配だ」という。

 24日には、町内の2020年産南高梅を対象とした最終の「ウメ花芽伸長調査」があった。南部地区から清川地区まで26カ所の梅園地の基準木の小枝から、それぞれ30個のつぼみを取り、一つ当たりの重さを量って開花時期を予測。開花始めは全体の20%が開花した日、満開は全体の80%が開花した日とした。

 調査によると、つぼみの重さの町内全体の平均値は48・6ミリグラムで、前年同期(34・2ミリグラム)と比べて142%の伸長率。過去10年の平均値(39・1ミリグラム)と比べても124%だった。

 地区別でみても、南部49・6ミリグラム(前年同期比169%)、上南部48ミリグラム(同163%)、高城49・4ミリグラム(同104%)、清川47・9ミリグラム(同116%)と、どの地区も前年を上回っている。

 これらの結果から、現時点で開花の早い園では開花始めを迎え、満開期を2月上旬と予想した。前回の9日の調査時点では、開花始めを2月上旬、満開期は2月中旬以降と予想しており、前倒しになった。開花始めは海岸部で昨年より19日、平野部で15日早くなっている。

 平年を上回る気温と定期的な雨によって、大幅に開花が前進しているという。1月の平均気温(みなべ町谷口の気象ロボット)は26日現在で8・6度。昨年は6・9度、一昨年は5・6度、過去10年平均は6・3度。同センターは、早い所では2月後半には実が見えてくるのではないかとみているが、幼果の時点で凍害やひょうなどの被害を受ける心配もあるという。

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