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南部梅林1週早く閉園 開花早く感染症でも来園者減少

好天に恵まれた3連休の最終日、南部梅林を訪れた来園者(24日、和歌山県みなべ町晩稲で)
好天に恵まれた3連休の最終日、南部梅林を訪れた来園者(24日、和歌山県みなべ町晩稲で)
 和歌山県みなべ町晩稲の南部梅林は、開園期間を3月1日までとしていたが、今季は開花が早く、既にほとんどの花が散ってしまったことから、24日で入園料を取ることをやめ、閉園した。25日からも見ることはできる。運営する観梅協会は「開花の早さと新型コロナウイルス、雨が響き、来園者数は前年の6割くらいではないか。これでは運営は厳しい」としている。

 協会の中西久夫会長は、開園期間最後になった3連休の来園者数について「22日は雨だったので100人程度、23日は1500人、24日は千人も届いていないのでは」と話し、まだ集計はしていないが、昨季が約2万9千人だったのに対し、今季は3連休前までで1万5千~1万6千人くらいではないかとみる。

 24日は、梅林公園の観賞用の遅咲きの梅が何本か咲いているが、梅林全体の南高梅の畑はほとんど花が散った状態。協会は「本当は3月1日まで開けたかったが、この状態では入園料をもらえない。評判を落としてしまう」とやむを得ず閉園の前倒しを決めた。29日のイベントは中止。

 来園者の減少に特に影響したのが開花の早さ。例年だと2月中旬ごろを見頃と考えているが、今年は暖冬で一気に開花が進み、開園した2月1日にはほぼ見頃に。梅まつりを開いた11日ごろまでに満開を迎えた。

 それに加えて、新型コロナウイルスの感染が広がり、県内でも確認されて訪れる人は減った。マスクを着けて園内を歩く人の姿も目立ち、中国人など外国人ツアー客はなくなり、少し個人客が訪れるくらいだった。花が早まったことや感染症の影響などから、予約が入っていたツアーの半分以上がキャンセルになったという。

 梅林内で物産店を開いた人も「例年10日から20日ごろをピークとみて準備しているが、今年は花の時季がずれて商売は全然駄目。良い時には雨が降るし、外国人ツアー客もなかった」と弱っていた。

 中西会長は「来シーズンは少し開園時期を早めることを考えてもよいかなとは思うが、花のことなので難しい。時季がうまく合うことを願うばかり」と話す。

■奥みなべ梅林直売所閉店

 同町東本庄にある「奥みなべ梅林」の直売所も、当初は3月1日まで開ける予定だったが25日で閉店することにした。開花が早く進んだため、開店も当初は16日からの予定だったが10日から開いていた。

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