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禁断の食べ合わせが最高賞 プレミア和歌山「南高梅ひつまぶし」

「紀州南高梅ひつまぶし」でプレミア和歌山推奨品の審査委員特別賞を受賞した「太田商店」の太田有哉店長
「紀州南高梅ひつまぶし」でプレミア和歌山推奨品の審査委員特別賞を受賞した「太田商店」の太田有哉店長
 和歌山県は、和歌山らしさや全国レベルの商品力があると認める「プレミア和歌山推奨品」に本年度新たに67業者の73品目を選び、認定した。中でも特に優れた商品に贈られる「審査委員特別賞」には、うなぎ専門「太田商店」(田辺市上屋敷1丁目)の「紀州南高梅ひつまぶし」が選ばれた。食べ合わせが悪いといわれてきたうなぎと梅干しをうまく組み合わせた独創的な商品で、高い評価を受けた。


 「プレミア和歌山」は、県外や海外に積極的に販売促進することを目的に、県のブランドとして認定する制度。プロデューサーの残間里江子さんらによる審査委員会が選考する。2008年度に始まり、12回目となる。

 本年度、推奨品として認定されたのは梅干しや水産加工品、竹製品、木工製品など。このうち「審査委員特別賞」を受賞した太田商店の「紀州南高梅ひつまぶし」は、パックを湯煎してご飯にかければ簡単に楽しめる商品。かつお梅と一緒になったうなぎのほか、昆布梅、しそ漬け梅のピューレ、うなぎの骨から取った特製だしなどがセットになっており、順番に丼に追加していくことで、5種類に味が変化する。

 表彰式が2月28日に和歌山市であり、4代目の太田有哉店長(35)が、残間委員長から賞状を受け取った。太田さんは「昔から食べ合わせが悪いといわれていたせいで、梅の産地ではうなぎ屋は肩身の狭い思いをしてきた。受賞した今日からは胸を張って田辺の街を歩ける気がする」と話し、会場の笑いを誘った。「賞を頂いたことで、江戸時代から続いてきた迷信を終わらせ、本当の仲直りができたのではないか」と話した。

 残間委員長は「梅とうなぎの食べ合わせは、審査委員会としても検証したいと考え、大学の専門家にかなり詳しく調べてもらった。全く問題がないどころか、むしろ健康にいいことが分かった。固定観念や既成概念でものを見るのではなく、和歌山の梅を使って、食べ合わせに挑戦した精神と、新しい知見が和歌山からスタートすることについて評価した」と講評した。

 特別賞に次ぐ「奨励賞」には6品目が選ばれた。印南町以南では「アーマリン近大」(白浜町)がチョウザメの卵と岩塩だけで製造し、キャビア本来の風味が味わえるよう仕上げたという「近大キャビア」と、「カワバタファーム」(印南町)が自家製の唐辛子とネギをで作った調味料「ネギのタバスコ ネギスコヴィル」が受賞した。

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