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手作業で授粉 梅の「露茜」が満開

毛ばたきを使って南高梅の花粉を露茜に授粉させる部会役員(和歌山県みなべ町清川で)
毛ばたきを使って南高梅の花粉を露茜に授粉させる部会役員(和歌山県みなべ町清川で)
 和歌山県みなべ町清川で、梅の品種「露茜」の花が満開となり、6日には農家が人工授粉をした。開花が遅い品種で主力の南高梅と開花期が合いにくいため、手作業でも南高梅の花粉を付け、安定着果を目指している。

 人工授粉は5年目の取り組み。露茜は赤色色素が豊富で、シソなどを添加しなくても、果実だけで赤い色の加工品を作ることができるのが特徴。県の協力を受け、特に清川地区で産地化に取り組んでいる。

 樹勢は弱い性質で、樹勢を維持し安定的な生産のために「主幹形」という剪定(せんてい)方法で栽培しているという。

 今年は例年に比べて2週間くらい花の時季が早いという。清川では2月28日と3月6日の2回に分けて、清川出荷会露茜部会の役員が人工授粉した。

 人工授粉は、事前に集めて保管しておいた南高梅の花粉を、毛ばたきに付けて手作業で露茜の花に付けている。

 桑畑和也部会長は「自然にも受粉できている部分はあるが、それを補う目的で人工授粉をしている。少しでも多く実がなれば」と期待する。今年は昨年以上の収穫を目指しているという。例年7月上旬に収穫期を迎える。

 JA紀州は、専用の追熟設備でエチレンガスよる追熟処理をし、酒造や和菓子メーカーに出荷。ジュースや酒、和菓子などに使われている。

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