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「炭焼き技術受け継ぎたい」 みなべ町の地域おこし隊、大野さん

新たな町地域おこし協力隊員として着任した大野剛希さん
新たな町地域おこし協力隊員として着任した大野剛希さん
 みなべ町の新たな町地域おこし協力隊員として1日、岐阜県羽島市出身の大野剛希さん(20)が着任した。町が炭焼き職人の担い手として協力隊員を募集したのに応募した。紀州備長炭作りに強く感銘を受け、将来はこの地域で炭焼きになりたいという。炭焼き技術を学ぶとともに、紀州備長炭の情報発信、都市と農村の交流事業支援の活動もする。

 出身地は岐阜県の中でも南の愛知県に近い濃尾平野。実家は生花店だが、幼い頃から山への憧れが強く、山に関わる仕事がしたいと思っていた。岐阜農林高校を卒業後、専門学校の岐阜県立森林文化アカデミーで学んだ。

 専門学校時代はスギやヒノキの針葉樹の植林から、チェーンソーを使った伐倒まで実習を積んだ。森資源の活用の授業で竹炭作りを学んだことから、炭焼きに関心を持った。進路選択に際し、炭焼きになりたいと教員に告げたところ、本場の和歌山に一度行ってみてはと助言を受けた。

 昨年5月に来県し、県木炭協同組合代表理事であるみなべ町清川の製炭士、原正昭さんに話を聞いたのがみなべ町との出合い。夏にはインターンシップで、みなべ川森林組合や原さんの所で仕事を見たり体験したりし、町地域おこし協力隊に応募した。隊員として着任し、これから原さんに付いて技術を学ぶ。「択伐という木を残していく技術や、山の循環利用という考え方に魅力を感じた。炭焼きや山づくりの技術に真摯(しんし)に向き合い、受け継ぎたい」という。

 また「地域の方々と交流する中で、自分なりに町や山の魅力を県外に発信したい。自分が学んだ専門学校とみなべ町をつなぎ、他の地域に択伐を伝え、炭焼きになりたいという人が出てくることに貢献できれば」と抱負を語る。

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