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イタドリを長期安定収穫 和歌山県が栽培方法を研究

イタドリを収穫する研究員(日高川町で)
イタドリを収穫する研究員(日高川町で)
 本格的な春を迎え、紀南各地で郷土山菜「イタドリ」(通称ゴンパチ)が収穫期を迎えている。県林業試験場(上富田町)では、生産者が長期間安定して収穫できるよう、本年度から栽培方法の確立に向けた研究を始めている。

 2、3年前から収入源としてイタドリの栽培や商品開発に取り組む地域が増えている一方、5年以上となる長期栽培地では、根茎の混み合いが原因とみられる収量の減少も発生している。これらの課題を解決するため、試験場では3年かけて調査研究することにした。

 新芽の収穫日数の違いが、翌年の収量に与える影響を調べるため、「1週間だけ収穫」「2週間だけ収穫」「最後まで収穫」の3パターンで調査している。2016年に植栽して昨年から本格的に収穫が始まった試験地(約150平方メートル)を使っている。

 6年前から収穫している試験地(約190平方メートル)では、4年目から収量が徐々に落ちてきているため、肥料の量や間引き、補植、土壌改良などで収量の回復を調べる。

 このほか、本年度から県工業技術センター(和歌山市)と共同で、歯応えや色合いなどの特徴を残した加工技術、簡単に調理ができて長期保存・流通に適した加工方法なども開発する。また、化粧品の原料として利用できるイタドリエキスの効率的な調製方法や根茎収穫・管理技術の確立なども目指す。

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