和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

ひきこもり相談9700件 田辺市で窓口開設20年

田辺市のひきこもり相談件数
田辺市のひきこもり相談件数
 田辺市のひきこもり相談窓口が今年で開設20年目を迎えた。これまで受けた相談は延べ9719件。居場所づくりや就労支援など地道な活動が浸透してきた一方、ひきこもりの高齢化など新たな課題も抱えている。


 半年以上外出できないままのひきこもりの当事者や家族を対象にした相談窓口は、2001年3月に開設。最近10年間では毎年、実件数で40~70件、延べ件数で300~500件台の相談を受けている。家族からの相談が多く、当事者には会えないケースもあるという。

 ひきこもる中高年者と高齢の親が孤立する「8050問題」の注目度が高まったことで、19年度は40代以上からの相談が増加。実件数は70件で前年度の1・5倍になった。一方で、延べ件数は355件と前年度より47件減少した。

 市健康増進課の担当者は「これまでの相談は30代以下が主で、居場所づくりや支援団体と連携した就労支援を進めてきた。ところが、40代以上には会社勤めを経験した人もおり、すぐに『稼げる』就労を求めるケースが多い。ブランクも長く、簡単にはいかない。仕事に慣れるきっかけとなる『緩く』働ける場所があれば助かる」と話している。

 田辺市ひきこもり相談窓口への相談は電話(0739・26・4933)やメール(shc@city.tanabe.lg.jp)、市民総合センター(高雄1丁目)の市健康増進課を直接訪れてもよい。平日午前8時半~午後5時15分。


■ 相談窓口の愛称募集



 田辺市はひきこもり相談窓口の愛称を募集している。窓口の存在を知って、身近に感じてもらうのが狙い。「覚えやすく、親しみやすい。田辺らしさも感じられる愛称をお願いしたい」と呼び掛けている。イメージキャラクターなどもアイデアがあれば提案してほしいという。

 応募は30日まで。電話、郵便、ファクス、メールでできる。応募用紙は市ホームページで入手できる。選考結果は今秋予定しているひきこもり啓発講演会で発表する。

 応募、問い合わせは市健康増進課(0739・24・4901)へ。

公式SNS!フォローしてね!
友だち追加

アクセスランキング

趣味・娯楽

読者チャンネル

新着リリース

紀伊民報からのお知らせ