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スギとヒノキでキッチンスツール 龍神村の木工館が商品化

講座で試作し、商品化されたキッチンスツール(和歌山県田辺市龍神村福井で)
講座で試作し、商品化されたキッチンスツール(和歌山県田辺市龍神村福井で)
 和歌山県田辺市龍神村福井の木工館「ジー・ワークス」で、木工製品作りの県の講座でスタッフが取り組んだ、台所向けの簡易ないす「キッチンスツール」が商品化され好評を得ている。


 県が昨年10月から今年1月まで、紀州材を使った木工製品について商品を企画して試作する講座を開催。県内で紀州材を使ったものづくりに携わる事業者など約30人が参加し、木製の家具や小物を製造する「オークヴィレッジ」(岐阜県高山市)のデザイナーから学んだ。

 ジー・ワークスから、スタッフの山本智弘さん(46)が参加。ジー・ワークスでは紀州材を使った無垢(むく)の家具を製作、販売しており、座り心地の良さをアピールしたいすが主力商品。講座で取り組んだキッチンスツールは、台所で作業しながら、座ったり立ち上がったりがしやすいものとして考案した。

 材質は座面部分がスギ、脚の部分にはヒノキを使用した。座面の大きさは約40センチ四方、高さは62センチ。

 試作に際し、ジー・ワークスのスタッフに協力してもらい、女性にも持ち運びしやすい重さや、立ち座りに便利な高さなどを検討。高い所の物を取るための踏み台にもなるよう段を設けている。

 参加者が講座で試作した製品は、2月下旬に和歌山市で開催予定だったイベント「木の国わかやま木育キャラバンイン和歌山市」(実行委員会主催)で来場者にお披露目する計画だったが、新型コロナウイルスの影響でイベント自体が中止になった。

 そこで山本さんは、ジー・ワークスの客に丹精込めた作品を使ってもらいたいと、受注生産商品にした。春からインスタグラム内で紹介したところ、常連客などから注文が入るようになったという。

 山本さんは「講座に参加して、商品の企画や販売する方法に関していろいろ発見することができた。普段とは違う着眼点で製品作りができた」と話している。

 キッチンスツールは店頭に見本を置いている。ジー・ワークスのホームページでも紹介しており注文できる。値段は3万8500円(税込み)。

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