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南高梅の出荷苦戦 JA紀州、生産者に協力呼び掛け

JA紀州の選果場で荷受けした梅。今年は量が少ない(18日、和歌山県みなべ町気佐藤で)
JA紀州の選果場で荷受けした梅。今年は量が少ない(18日、和歌山県みなべ町気佐藤で)
 和歌山県のJA紀州管内で南高梅(青梅)の出荷が後半に入っている。今季は2700トンの市場出荷を目標にしたが、17日までの荷受け量は1245トンと半分に達していない。同JAは少しでも出荷量を確保しようと、生産者に協力を呼び掛けている。農家からは「実が少ない。かつてない不作」「価格は良くても厳しい」という声が出ている。

 近年では2017年も不作で荷受け量は約1900トンにとどまったが、今年はそれよりも少ないペースで同JAは「当初予想していたよりも厳しい。1500トンいくかいかないか。過去最低ではないか。出荷も6月末まであるかどうか」と不安を見せる。6月中は通常していない曜日にも臨時に荷受けをして量の確保に努めている。

 重点市場に優先的に出荷するようにして対応しており「少しでも市場の要望に応えられるように」と、生産者にファクスで出荷の協力要請をしているという。

 一方で、不作で引き合いが強まっていることなどから価格は高い。市場販売の平均価格は、3L秀品(10キロ)で5月下旬に8100円だったのがその後も上がり、15日で8300円だった。



 みなべ町西本庄の農家(66)は「平年の3~4割だ。山の畑もパイロットの畑もほとんど実はなっていない。45年くらいの梅作りの中でも初めての経験でかつてない不作。価格が良くても、実が少ないので収入にならず厳しい。周囲も活気がない」と話す。

 山間部の同町清川の農家(45)も「青梅の収穫はほぼ終わり。本当に実が少ない。今年の収量は平年の5~6割くらい」と話す。

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