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町民に現金5千円と商品券 串本町がコロナ独自策

新型コロナ対策の予算などを審議する串本町議会臨時会(17日、和歌山県串本町西向で)
新型コロナ対策の予算などを審議する串本町議会臨時会(17日、和歌山県串本町西向で)
 和歌山県串本町は、新型コロナウイルス対策の生活支援事業として、町民1人当たり現金5千円と町内の店舗で利用できる商品券5千円分を8月中旬までに配る。これらの支援事業が盛り込まれた2億7737万円の本年度一般会計補正予算が、17日の町議会臨時会で可決された。


 現金給付事業などは、新型コロナ予防のためマスクや消毒液の購入などで出費が増えた各家庭への生活支援対策として、町が独自で打ち出した。現金給付事業の予算は7869万7千円、商品券交付事業の予算は8117万9千円を計上。商品券が使用できる店は大規模店、チェーン店を除く小売事業者で、町産業課が27日まで参加店を募集している。

 町が補正予算に盛り込んだその他のコロナ関連事業は、避難所で使用する非接触式体温計25台の購入費(33万円)▽コミュニティーバス車内の抗ウイルス・抗菌加工(30万円)▽「3密」を避けるために夏季一斉清掃が中止となっため、各地区に美化推進支援金として10万円を支給(650万円)▽橋杭海水浴場への換気扇設置、屋外シャワー増設など(68万9千円)▽妊婦等に10万円の給付金(602万2千円)▽スポーツ合宿等誘致促進事業(634万8千円)―など。

 学校関連では、感染予防として換気を行うための町内9小学校への網戸設置料など(423万4千円)、4中学校への網戸設置料など(150万円)を計上。これら新型コロナ関連事業には国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を充てた。

 予算の審議で清水健太郎議員(無)は、国の交付金だけでなく、町の予算も追加して支援を手厚くしてはどうかと質問。田嶋勝正町長は、いつ収束するか分からない中、長期戦を視野に入れ、状況を十分に判断しながら施策を示していくと答弁した。

 新型コロナ関連事業以外では、議員の辞職に伴う町議会議員補欠選挙(8月4日告示、9日投開票)の経費1368万3千円が計上された。

■予算組み替え動議否決

 清水議員は、生活支援給付金5千円を1万円に増額することと、この時季に外から人を呼び込むべきではないとの理由でスポーツ合宿等誘致促進事業の延期を求める補正予算の組み替え動議を提出。賛成少数で否決された。

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