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今年は甘くておいしいよ 極早生ミカンの収穫始まる

極早生品種の「YN―26」を収穫する農家(14日、和歌山県田辺市下万呂で)
極早生品種の「YN―26」を収穫する農家(14日、和歌山県田辺市下万呂で)
 和歌山県の田辺・西牟婁で栽培が盛んな温州ミカンの収穫が始まった。最初は極早生品種で、主力の早生品種は11月上旬から始まる。極早生の収穫量は平年よりやや少ないとみられるが、甘くておいしいという。

 極早生の「日南の姫(ひなのひめ)」や「YN―26」が始まり、JA紀南は15日から出荷を受け付け始めた。地元の農産物直売所などでは今月初めから並んでいる。今後、「日南」や「ゆら早生」「上野早生」などが続き、本格化するのは今月下旬からだという。

 田辺市下万呂の鈴木寿志さん(51)は、JA出荷用に13日から収穫を始めた。黄色くなり始めた実を選んでいるが、日焼けして茶色くなった実があり「夏場の厳しい日差しによる被害。多い木では2、3割が収穫できない」と嘆く。しかし、品質については「梅雨が長かったので心配したが、晴天によって糖度が高くなっている」と話す。

 JAが販売に力を入れる「木熟みかん」は12月から始まる。日焼けの被害が極早生に比べて少ないこともあり、農家は一層おいしく仕上がることに期待している。

 JA紀南指導部によると、管内の田辺・西牟婁で温州ミカンを栽培している農家は1046戸、栽培面積は計647ヘクタール。収穫予想量は10日時点で、極早生が2891トン(前年比95・6%、平年比88%)、早生が5954トン(前年比100・2%、平年比95・7%)の見込み。

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