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かつお節伝えた漁民に感謝 印南町で献花の式典

かつお節を伝えた漁民の顕彰碑前で営まれた式典(和歌山県印南町印南で)
かつお節を伝えた漁民の顕彰碑前で営まれた式典(和歌山県印南町印南で)
 かつお節発祥の地とされる和歌山県印南町で4日、かつお節を全国各地に広めた漁民たちに献花する式典が同町印南の顕彰碑前で営まれ、関係者らが功績に感謝した。

 かつお節は江戸時代、同町出身の角屋甚太郎、森弥兵衛、印南與市が製法を考案したり、各地に伝えたりしたとされる。

 町文化協会などが呼び掛けて2016年、印南漁港内にある浜公園に顕彰碑を建立。製法を発明した甚太郎が亡くなった日にちなんで10月4日を「顕彰の日」に定め、町文化協会が式典を営んでいる。

 この日は日裏勝己町長や平尾潔司町教育長、関係団体の代表者、甚太郎らの子孫も出席。町文化協会の坂下緋美会長が、3人を顕彰する取り組みについて紹介した。

 代表者が献花や焼香をし、日裏町長が土佐清水や枕崎、房総や伊豆といった地域にかつお節を伝えて根付かせた経緯に触れ「各地が名だたる産地になったことは、この上ない喜び」と偉業に感謝した。

 甚太郎の子孫で、地元でしょうゆ製造販売業を営む久保田英介さん(62)は「現在かつお節は産業として地元にないものの、発祥の地として、町民一人一人が誇りを感じながら伝えていけるようにしたい。顕彰の取り組みもその一助になればうれしい」と話した。

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