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教育旅行に想定超える申請 みなべ町が補助金300万円追加

 和歌山県みなべ町は、教育旅行誘致促進事業補助金300万円を追加する一般会計補正予算案を3日開会の町議会12月定例会に提案する。本年度は「ウエルカムダブルキャンペーン」と題して、初めて補助額を例年の2倍にする取り組みをしているが、想定以上の申請があり、当初の予算枠を超えたため、追加することにした。12月までの実績と予約含めて11月18日時点で計66団体あり、2019年度同期間の63団体を上回っている。内訳はスポーツ合宿は減ったが、教育旅行が19年度の5倍以上に増えている。

 事業は、町外からの教育旅行や合宿受け入れ促進を図ることが目的。町内の宿泊施設に1泊以上することや、1団体10人以上(引率者含む)であることが対象となる条件で、補助金は延べ宿泊数に千円を乗じた額としていた。

 本年度、町は、新型コロナウイルス関連対策として6月定例会で補正予算案を提案し、「ウエルカムダブルキャンペーン」と題し、補助金は、延べ宿泊数に2千円を乗じた額で、1団体当たりの限度額を20万円から40万円に増やした。予算は当初と6月の補正で計1200万円あった。

 新型コロナの影響で修学旅行では、行き先を和歌山県にした県外の学校が増え、町によると、4月から12月までの実績と予約は本年度、計66団体(教育旅行55団体、スポーツ合宿11団体)で、延べ宿泊者は5993人。19年度は63団体(教育旅行10団体、スポーツ合宿53団体)で、延べ宿泊者は3116人。19年度の実績は82団体(教育旅行10団体、スポーツ合宿72団体)、延べ宿泊者4018人だった。

 本年度66団体のうち、これまでに訪れたことのある継続が10団体に対し、新規が56団体と圧倒的に多くなっている。地域別でみると、近畿圏53団体で、奈良県27団体と特に多い。次いで東海の8団体。

 教育旅行に訪れた学校は、町内で梅干し作りや梅ジュース作り、梅染め体験を楽しんでおり、生徒からは「ここでしかできない、貴重な体験」という声もある。

 担当の町うめ課は「みなべ町は紀南地方と日高地方の中間で、受け入れ規模の大きい宿泊施設もあり、修学旅行で両地方を巡る上で利便性が良いこともあると思う」としている。

 今後の見通しについては、例年であれば1~3月はスポーツ合宿が多い時期だが、新型コロナの状況によって、来なくなる可能性もある。一方で旅行会社によると、スキー合宿に行っていた学校が、こちらの地方に変更する可能性もあるという。

 同課は「新規に来てくれた学校から『来て良かった』というメッセージもあった。みなべ町だけでなく、県全体で教育旅行の受け入れ県として、発展していければと思う」と話している。

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