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特殊詐欺防止でセコムと協定 和歌山県警、顧客に啓発

協定書にサインした県警の今津太志生活安全部長(右)とセコムの辰馬徹和歌山統括支社長=和歌山県庁で
協定書にサインした県警の今津太志生活安全部長(右)とセコムの辰馬徹和歌山統括支社長=和歌山県庁で
 特殊詐欺被害を防止しようと和歌山県警は、警備大手「セコム」の和歌山統括支社と協定を結んだ。同社は県警から特殊詐欺の情報提供を受け、顧客のお年寄り宅を訪問した際などに被害防止を呼び掛ける。同社が県警と特殊詐欺被害防止について連携するのは近畿地方で初めて。

 県警によると、県内の2020年中の特殊詐欺被害は32件で、この統計を取り始めた12年以降では最少。一方、被害額は約1億5800万円で、前年の2倍近くに増えた。被害者の約8割は高齢者という。

 このようなことから、同統括支社が県警に対し、被害防止に貢献できないかと提案し、協定に至った。統括支社は、県警から流行している手口など、現状や防犯の情報提供を受けた上で、お年寄り宅などを訪問した際、注意を喚起したり、県警の啓発物を配布したりするという。

 協定調印式は県庁であり、県警生活安全部の今津太志部長とセコムの辰馬徹統括支社長が協定書にサインした。

 今津部長は「県警は各種対策を講じているが、被害が依然発生し、県民の生活を脅かす存在となっている。統括支社との連携をはじめ、各種取り組みを強力に推進し、県内の特殊詐欺根絶を図っていく」とあいさつ。辰馬統括支社長は「日常的な業務の中から、県警が進める特殊詐欺防止対策の力になれるのではないかと考えた。お客さまに注意喚起し、少しでも多くの県民の役に立ちたい」と話した。

 県警は1日から、特殊被害防止の無料電話「ちょっと確認電話」(0120・508・878)を運用している。

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