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産出額5年連続全国一 19年の県産ミカン

 和歌山県は12日、2019年度の県産ミカンの産出額は276億円で、前年度より32億円減少したものの、5年連続で全国一になったと発表した。生産量も全国一(16年連続)だが、販売単価は2年連続で下がり、10位になった。県は引き続き「生産量、販売単価、産出額の3冠を目指していく」としている。

 産出額は販売単価から流通に関係する経費を除いた額と、生産量を掛けたもの。2位は愛媛県257億円、3位は静岡県の188億円だった。

 産出額は全国一となったが、販売単価は1キロ当たり244円で全国10位。1位は静岡県の314円で、70円の差がついた。県は、秋の長雨でやや大玉となり、高糖度のミカンの割合が低かったのが要因とみている。

 産出額は13年度まで4年連続全国一となったが、14年度に2位に下がった。県は単価を引き上げる必要があるとして、15年度から、JAグループと連携し、光センサー選果機で、糖度を厳選して出荷する事業を開始。それにより、取り組み前の14年度は191円(全国8位)だったのが、15年度には234円(8位)となり、以来、産出額は全国一が続いている。

 単価はその後も右肩上がりに上昇し、17年度には304円(4位)となった。一方、その後、台風や天候の影響で18年度267円(8位)、19年度244円(10位)と下がっている。

 県は、厳選出荷のほか、天候に左右されず糖度を高められる「マルチ栽培」や、優良品種への改植の推進、ブランド化、販売促進などに引き続き取り組み、単価上昇を目指したいとしている。

 19年度産の生産量については近畿農政局が昨年5月、15万6600トンで16年連続全国1位になったと発表した。

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