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南高は前年比156% JA紀南、青梅の市場販売

JA紀南の選果場で荷受けした南高梅(6月、和歌山県田辺市下三栖で)
JA紀南の選果場で荷受けした南高梅(6月、和歌山県田辺市下三栖で)
 JA紀南は20日、和歌山県田辺市秋津町の中央購買センターで、市場関係者を招き、本年産青梅の販売反省会と次年度対策会議を開いた。今年は順調に販売できたというが、古城梅をはじめ、梅の生産量が減ってくる中で、今後もいかに産地を維持し、販売していくか意見交換した。南高の市場販売は2397トンで前年比156%だった。

 同JAによると、今年は4月中旬から5月下旬までは平年を上回る降水量により順調に肥大したが、6月は降水量が少なくなり、夜の気温も低く、肥大は鈍化したという。

 20日時点の生産見込み量は、小梅811トン、古城436トン、南高2万1965トン。小梅、南高とも不作だった前年よりは多いが平年並み、古城は前年の4倍近いが、平年よりは少ない見込みと説明があった。

 市場販売実績の数量と平均単価(1キロ当たり)は、小梅が260トン(前年比230%)で684円(同96%)。古城は253トン(同371%)で687円(同86%)、南高は2397トン(同156%)で641円(同94%)だった。

 南高は出荷の大きなピークはなく、出荷量はなだらかに推移。後半に肥大が鈍ったという。階級比率は、2Lが37%、Lが25%、3Lが23%などだった。

 会議には、東京都、名古屋市、大阪市の3市場関係者と、同JAや県農の担当者らが出席。産地側は、今後の古城の生産や人手不足の中での選果・出荷対応、紅色が特徴の「パープルクィーン」「パープルキング」「ミスなでしこ」の販売について市場の意見を聞いた。同JAは「生産面では作柄を安定させることが産地の責任。授粉対策や改植を積極的に進めることが重要」と語った。

 市場関係者からは「小梅と南高の販売をつなぐ品種として、古城を維持していただきたい」「コロナで消費宣伝が滞っているが、市場を含めて関係者が一丸となって宣伝していかなければいけない」「安定供給が大事。売り場を維持するためにも必要量を出してもらわないといけない」などの意見が出た。

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