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新時代の仕事つくります 田辺市の「未来塾」第6期開講

たなべ未来創造塾の開講式で自己紹介する第6期生(和歌山県田辺市東陽で)
たなべ未来創造塾の開講式で自己紹介する第6期生(和歌山県田辺市東陽で)
 地域課題をビジネスの手法で解決する人材を育成する和歌山県田辺市の「たなべ未来創造塾」第6期開講式が7月31日、市文化交流センター「たなべる」(田辺市東陽)であった。職業もさまざまな20~40代の12人が、新型コロナウイルスの感染拡大で社会が大きく変わる中、新しい時代に求められる仕事づくりに挑む。

 未来創造塾は2016年度に発足。大学や金融機関など「産官学金」が連携した支援体制をつくり、これまで5期58人が修了した。空き家の再生や虫食い材の活用を通じた熊野の森林再生プロジェクト、農家と料理人が連携したマルシェ開催など、業種の枠を超えたつながりでさまざまな事業を生み出している。

 6期生の職業は宿泊業やデザイナー、製造業など多彩。地元出身者はもちろん、IターンやJターンもいる。

 夫の地元である本宮町に移住したベビーシッターのマッチングサイト運営、栗栖恵さん(43)は「少子高齢化が進む中、子育てしながら暮らしやすい地域づくりに携わりたい」、高雄2丁目の自動車販売修理業、那須建太さん(36)は「顧客の6割を占める農家の後継者不足で、事業は厳しくなっている。農業の持続を支援する仕組みが作れればいい」と意気込みを語った。

 塾長の真砂充敏市長は「塾生が田辺のまちづくりに占めているウエートは大きい。地域課題をビジネスで解決する取り組みは、時代の流れに合っている。塾の手法は九州にも広がっており、他の地域にも波及することで、地方と地方の共生にも踏み込んでいきたい」と期待を込めた。

 塾は来年2月まで講義が9回、演習が3回ある。塾生は修了式でビジネスプランを発表する。

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