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陽明学者・熊沢蕃山の伝記漫画出版 印南のさいわいさん

さいわい徹さんの脚本・作画による「マンガふるさとの偉人 熊沢蕃山」
さいわい徹さんの脚本・作画による「マンガふるさとの偉人 熊沢蕃山」
 和歌山県印南町美里の漫画家、さいわい徹さん(72)の脚本・作画で陽明学者・熊沢蕃山(1619~91)の功績を紹介する「マンガふるさとの偉人 熊沢蕃山」が出版された。

 さいわいさんは20代後半で漫画家デビュー。田舎暮らしを求めて約20年前、大阪府阪南市から印南町に移住した。作品には、幼い長男をモチーフに子どもたちとの愉快な日常を描いた4こま漫画「ボクはコースケくん」などがある。

 蕃山は日本最初の陽明学者・中江藤樹の一番弟子として知られ、岡山藩主池田光政に仕えて藩政に携わった。さいわいさんが過去に、蕃山を漫画で描いたことがあったことから、蕃山が活躍した岡山県備前市から今回依頼があり、その作品に短編漫画を追加して新たな形で出版された。

 巻頭では蕃山と備前市の関わりを紹介。本編では「出会い」「藩政の中で」といった章で、蕃山の活躍を分かりやすく紹介している。巻末では「おうちの方へ」と題して、ゆかりの地の写真や歴史年表とともに蕃山の業績も紹介している。

 漫画本は主に備前市内で配布されている。さいわいさんは「偉人の功績について史実に基づき分かりやすくした上で、今日的なテーマを含んだ作品にすることができたのではないかと感じている」と紹介している。

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