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不登校者数が4年連続過去最多 和歌山県内の小、中学校

和歌山県内公立学校の不登校者数
和歌山県内公立学校の不登校者数
 和歌山県内の公立小学校と中学校の2021年度不登校者数と不登校者率は4年連続で過去最多となったことが文部科学省の「児童生徒問題行動等調査」で分かった。小学校では500人、中学校では千人を初めて上回った。


 県教育委員会が27日、県内の結果について公表した。不登校の状況は、文科省が1991年度から調べている。

 小学校の2021年度不登校者数は前年度より220人多い587人(千人当たり13・6人)。17年度は218人(4・8人)だったが、18年度に不登校者数、不登校者率とも過去最多の262人(5・8人)となり、21年度まで最多更新が続いている。

 中学校は前年度より158人多い1007人(47・3人)。17年度は704人(30・8人)だったが、18年度に不登校者数、不登校者率とも過去最多の751人(34・2人)となり、その後も更新が続いている。

 一方、高校は前年度より71人多い492人(26・0人)で、3年連続で増えたが、過去最多だった04年度の842人(42・2人)よりは少ない水準となった。

 小学校で不登校者数が増えた主な要因として、県教委は、何となく登校できないなどといった「無気力、不安」、親の過干渉や放任など「親子の関わり方」を挙げた。中学校と高校は「無気力、不安」のほか「生活リズムの乱れ、遊び、非行」などもあるという。

 このほか、新型コロナの影響などで、生活環境が変化し、生活リズムが乱れやすかったり、交友関係を築きにくかったりしたことも背景にあるとみている。

 県教委は不登校への対策として、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、教員OBらによる「不登校児童生徒支援員」を学校に配置したり、各校が累計5日以上欠席した児童生徒の状況を把握し、必要に応じ支援につなげられるようにしたりしてきた。今後は組織的対応を確実にするため、担当教員に加え、学校管理職を対象にした研修も実施したいという。

■いじめ、暴力行為 小学校で増加

 いじめ認知件数は、小学校では前年度より442件多い5197件だった。

 15年度は2345件だったが、19年度の5723件まで4年連続で過去最多を更新。20年度は約千件減少したが、再び増加した。「ひやかし、からかい、悪口や嫌なことを言われた」などが多いという。

 中学校は323件(前年度比30件減)、高校は66件(10件減)、特別支援学校は18件(3件減)で、小学校以外は減少した。

 暴力行為は小学校が105件で、前年度の65件から40件増えた。児童間の76件(前年度比35件増)、対教師の18件(10件増)が多かった。中学校も41件増え、183件となった。生徒間97件(39件増)、対教師31件(15件増)など。高校は39件で、11件減少した。

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