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【動画】太平洋の日の出と共演 「本州最南端の雲海」観測

 本州最南端に近い和歌山県古座川町で3日早朝、太平洋を望む山中を通る林道から、古座川沿いを覆うように広く発生した雲海が観測された。この場所では10月中旬、住民有志が「雲海スポットの眺望を良くしたい」と草刈りをしており、この日も撮影に訪れて秋の風物詩の出現を喜んでいた。


 雲海は、一日の寒暖差が大きくて湿度が高く、風のない朝が狙い目。秋と春に発生しやすい。

 太平洋を望みながら雲海を見ることができるのは、林道和深鶴川線の途中にある古座川町峯地区。標高は約410メートルで、東側に向かって視界が大きく開けている。この林道は土砂崩れにより途中で通行止めになっているため、雲海スポットへは串本町和深などを経由して同町里川から林道に入り、途中のY字路を右に進むと到着。入り口からの距離は8キロほど。

 この雲海スポットからの眺望を良くしたいと、10月12日、交流サイト(SNS)で古座川の魅力を発信するなどの活動をしている古座川町明神の山本隆寿さん(69)が、写真仲間である坂本米男さん(76)=古座川町三尾川=と谷口誠さん(44)=同町直見=に呼びかけ、町の許可を得て、林道沿いに生い茂った雑草を刈ったり、雑木を切ったりしていた。

 坂本さんは「何回かここに来て撮影をしているが、今日のような雲海は初めてですごく感動した。太陽に映えて素晴らしい雲海だった」。谷口さんは「僕は初めてだったが、古座川町にこんな場所があるとは。きれいだし、素晴らしい」と絶景を堪能していた。

 山本さんは「やっと雲海が出てくれた。草刈りをして大分眺望が広がった。本州最南端で海が見えて、日の出が見えて、雲海が見えるという絶景はそんなにはない。古座川町で誇れる風景だと思う」と話していた。

雲海の先に広がる太平洋から昇ってきた太陽(3日午前6時16分、和歌山県古座川町峯から撮影)
雲海の先に広がる太平洋から昇ってきた太陽(3日午前6時16分、和歌山県古座川町峯から撮影)
古座川流域などに現れた雲海(3日午前6時40分ごろ、和歌山県古座川町峯で)
古座川流域などに現れた雲海(3日午前6時40分ごろ、和歌山県古座川町峯で)
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