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自転車ヘルメット着用1割 和歌山県、全国平均下回る

ヘルメット着用を呼びかける和歌山県警田辺署員(田辺市上の山1丁目で)
ヘルメット着用を呼びかける和歌山県警田辺署員(田辺市上の山1丁目で)
 自転車乗車時のヘルメット着用率の全国調査で、和歌山県内の着用率は12・6%。全国15位で、全国平均(13・5%)を下回った。4月に自転車乗車時のヘルメット着用が努力義務化されたが、9割近くが着用していないのが現状だ。

 調査は各都道府県警が今夏、駐輪場が整備された駅周辺(午前7時半~8時半)と、商店街またはショッピングセンターなどの周辺(午後3時~4時)で実施した。

 着用率は愛媛県の59・9%が最も高く、大分県46・3%、群馬県43・8%が続いた。最低は新潟県の2・4%で、青森県2・5%、秋田県3・5%が続いて低く、都道府県ごとの着用率に大きな開きがあった。

 6割の着用率だった愛媛県は2013年7月に「愛媛県自転車の安全な利用の促進に関する条例」を施行し、ヘルメット着用を自転車利用者の責務とした。そのほか、15年には、県立学校で自転車通学時のヘルメット着用を義務化した。

 和歌山県は19年に「県自転車の安全利用の促進に関する条例」を施行。自転車の利用者に「自転車の安全利用のために必要な措置を講ずるよう努める」ことを求めている。

 県警によると、今年1~8月に、県内で自転車乗車中の事故でけがを負った人は110人で、ヘルメットの着用率は11・8%だった。県警交通企画課の山口達也次席は「(着用率は)全国平均に満たない。乗車中に転倒すれば致命傷を負う可能性がある。命を守るためにも教育と指導をし、合わせてルールの順守を呼びかけていく」と話した。

■自転車マナー向上へ

 田辺署は月1回、「自転車マナーアップ」と題し、管内の商業施設や駅周辺で、自転車利用時の法令順守やマナー向上を呼びかけている。

 16日には田辺市扇ケ浜で、市の職員らと協力して啓発。通行人らに自転車の交通ルール順守やヘルメット着用、早めのライト点灯を呼びかけ、反射材などの啓発品を配った。

 このほか、小学生~高校生への交通安全教室、地域の事業所や町内会での講習会などでも、自転車乗車時のヘルメット着用を呼びかけている。

 交通課の田中康裕巡査部長は「自転車は車とぶつかればけがを負う立場だが、相手が歩行者の場合はけがを負わせる立場にもなる。より一層気を付けて運転してほしい」と話した。

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