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巡礼の最終目的地同士で協定 世界遺産「熊野古道」の和歌山県那智勝浦町とスペイン・フィステーラ市

熊野那智大社の社殿(和歌山県那智勝浦町)
熊野那智大社の社殿(和歌山県那智勝浦町)
 世界遺産の熊野那智大社などがある和歌山県那智勝浦町は、「サンティアゴ巡礼道」の最終的な目的地があるというスペイン・ガリシア州のフィステーラ市と交流協定を結んだ。熊野古道の世界遺産登録20周年に合わせて、来年1月1日から発効する。

 町によると、那智大社が平安時代の熊野詣での最終目的地とされていたという共通点から、交流を目指そうと協定を結ぶことになった。スペインを訪問した堀順一郎町長が、フィステーラ市のアウレア・ドミンゲス市長と交流協定書に署名。協定書は「文化・芸術・青少年交流など幅広い分野における交流を通じて、互いの理解と連携を深めることに努める」としている。

 堀町長は10日、同市との協定締結について報道関係者に説明。「ともに港町で巡礼の最終地点であり、互いの日の入りと日の出のタイミングが重なる日があるといったさまざまな共通点がある。市長もすごく前向きで、いろんな面で交流ができれば」と話した。今後、観光関係者や青少年の交流、共通巡礼の証明といった取り組みを検討したいという。

 スペイン北西部にあるフィステーラ市は、人口約4700人。スペイン語で「地の果て」を意味し、市南端のフィステーラ岬はサンティアゴ巡礼における巡礼者の最終的な目的地となっているという。

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