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アンケートで5割「現状通り市が負担」 公共交通維持費

和歌山県田辺市の路線バスおよび住民バスの利用者と財政支出の推移
和歌山県田辺市の路線バスおよび住民バスの利用者と財政支出の推移
 和歌山県田辺市の市民アンケートで、路線バスや住民バスの運行維持にかかる財政支出について50・1%が「現状通り、市が費用負担して日常生活を支える公共交通を維持していくべきだ」と回答した。一方で「地域や利用者も費用負担し、(運賃値上げなどにより)公共交通を維持していくべきだ」も23・7%いた。

 アンケート結果からは、公共交通は維持すべきだと考えているが、普段はあまり利用していないという市民の実態が浮かび上がった。

 路線バスに関して、最寄りのバス停について尋ねたところ「利用しないから分からない」が74・5%を占めた。利用者の利用頻度は7割が「月に1日以下」だった。

 市民アンケートに先立って実施した路線バス(上芳養線・長野線)の利用者アンケート(回答58人)によると、半数以上が70代以上となっている。

 旧4町村で運行している住民バスについて「普段から利用しており、ルートもダイヤも利用方法も知っている」と答えた人の割合は、最も高い大塔地域でも6・3%と低かった。

 今後、路線バスや住民バスを利用するかという設問に対しては、23・3%が「今まで利用していなかったが、利用してみたい」と答えた一方で、45・8%が「今まで利用しておらず、これからも利用しないと思う」とした。

 今後向上すべき公共交通サービスについては「行き先の選択肢が増える」(19・6%)、「1日の運行本数が増える」(18・7%)、「自宅のすぐ近くまでバスが来てくれる」(17・3%)などの要望が多かった。

 市は本年度、公共交通の在り方を示す「地域公共交通網形成計画」を作っている。アンケートは、計画作りに地域の実情を反映させるため、今年8~9月に実施。市内の18歳以上1800人に配布し、1012人から回答を得た。

 市では路線バスを維持するために年間約7300万円、住民バスを運行するために年間約3500万円を支出(いずれも2019年度予算)している。

■運転手不足が深刻 バス事業者ら

 市は、市内のバス事業者とタクシー事業者計7社にも、現状や課題について聞き取り調査を実施。各事業者からは利用者の減少傾向が続いていることに加え、運転手不足が深刻化していることなどの問題点が挙げられた。

 乗務員の平均年齢はタクシー事業者(3社)が約55歳、バス事業者(4社)は約58歳と高齢化している。

 バス事業者からは、生活路線を維持するため、収益が大きい貸し切りバスの運転手を配置転換して運行を賄っており、バス事業全体としての収益が減少しているという声もあった。

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