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再開へ準備着々 紀南のスポーツ施設や図書館

間仕切りを設置した有酸素運動マシン(和歌山県上富田町朝来の上富田スポーツサロンで)
間仕切りを設置した有酸素運動マシン(和歌山県上富田町朝来の上富田スポーツサロンで)
県立紀南図書館の受付カウンターに設置している田辺工業高校の教員が製作した間仕切り(和歌山県田辺市新庄町で)
県立紀南図書館の受付カウンターに設置している田辺工業高校の教員が製作した間仕切り(和歌山県田辺市新庄町で)
 すべての都道府県で緊急事態宣言が解除されたことなどを受け、和歌山県の田辺・西牟婁で6月から、スポーツ施設や図書館などが再開する。安心して利用できるように、各施設は新型コロナウイルス感染症への対策を強化している。

 上富田町朝来の上富田スポーツセンターは6月1日から、各グラウンドや野球場、屋内イベント広場、テニスコート、スポーツサロンを再開する。4月11日以来。カフェはしばらく休業する。

 休業要請の対象になっていたスポーツジムの「上富田スポーツサロン」は、営業再開に向けて感染防止策を整えた。有酸素運動マシンの間にビニール製の間仕切りを設置し、トレーニング中やレッスン中に間隔を空けるため床にテープを張った。器具の置き方も利用者が向き合わないよう工夫した。レッスンの人数制限や1時間に1回の消毒、利用者の検温などに取り組み、更衣室は利用禁止にする。

 チーフトレーナーの柳生歩さん(27)は「休業中に器具を増やし、配置を変えてリニューアルした。スタッフの研修もできたのでプラスに考えていきたい」と話した。

 上富田スポーツセンターは、南紀ウエルネスツーリズム協議会が指定管理者として運営している。協議会は他に同町市ノ瀬の若者広場と体育館を運営しており、6月1日に再開する。

 田辺市は6月1日から、田辺スポーツパーク(田辺市上の山1丁目)など社会体育施設の利用を再開する。

 利用者には感染予防対策の徹底に加え、感染リスクの高い接触プレーを控えるなど留意事項を守ってもらうことを条件にしている。田辺スポーツパーク内の宿泊施設、多目的ホール、会議室は人数制限などを設ける。

 学校体育施設の一般への貸し出しは当面中止する。中学校の部活動で使用している大塔体育館も利用中止。

■カウンターに間仕切り 県立紀南図書館

 田辺市新庄町のビッグ・ユー内にある県立紀南図書館は28日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、飛沫(ひまつ)防止用として、受付カウンターに田辺工業高校の教員が作った間仕切りを2台設置した。6月2日から館内での閲覧を再開する。

 利用再開に向けて紀南図書館が田辺工業高に依頼し、機械科や電気電子科の教諭らが製作した。高さ約100センチ、幅は約125センチ。パネルは透明アクリル板。枠や脚はアルミでできている。

 紀南図書館は4月10日から図書の貸し出しと返却以外の館内利用を中止していた。2階の自習席はまだ使用できないが、閲覧席は席を半減して使用できるようにする。

 鈴木浩館長(58)は「間仕切りは軽く当たっても倒れず、しっかりできているので安心。館内には消毒液も用意している。マスクの着用や手指の消毒を徹底してもらい安心して利用してほしい」と話している。

 一方、田辺市立図書館(田辺市東陽)は、6月2日から館内の閲覧席と学習コーナー、パソコンブースの利用を席数を減らして再開する。貸し出しなどの一部業務は再開していた。新聞、雑誌最新号、郷土資料の閲覧もできる。AVブースと子育てひろばの利用は引き続き中止する。

 市内の施設では他に、芳養児童センター、末広児童館、天神児童館の利用を6月2日から再開する。

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